日曜日の古典落語(第64回)佃祭、五目講釈、普段の袴、小三冶・志ん朝の20名演集
今週の古典落語は「佃祭」、「五目講釈」と「普段の袴」の3題を選びました。2題は簡単に選ぶことが出来ましたが、最後の1題に悩みました。これまで、聞いたことのない、円生の演目中から選ぶようにしていますが、結局、正蔵の「普段の袴」に落ち着きました。
今週の落語のストーリーを簡単に説明しますと以下の通りです。「佃祭」は江戸庶民の楽しみの一つである、佃祭りの佃島から帰る船の最終便が沈んで大勢の人が死んだ事故が噺のもとで、昔、橋から飛び込もうとしていた女を助けた、旦那が呼び止められ、混雑する船に乗船せず、女の接待を受け、一命を取り留め、帰宅すると、自分の葬儀が始まっていたいたという噺
「五目講釈」は同名で別の噺が志ん生でありますが、今回は上方の「兵庫船」と同じ、言葉遊びと、舟が止まって、人見御供のおかしな設定のお噺、米朝・枝雀の「兵庫船」と円楽の「五目講釈」を聴き比べてみると面白い。「堂州」はどこでしょうか?
「普段の袴」は文人画谷文眺の絵の値打ちを知る武士の説明と八五郎の真似噺を取り混ぜた話で武士の仕草をまねする八五郎、武士の場合は「普段の袴」に落ちたが、八五郎の煙管の火がどこに飛ぶのかというお噺。正蔵の十八番で独特の間合いがうまい名演です。
このブログを作る時、六代目三遊亭園生の演目を参考に数多く紹介しています。円生は「円生百席」が特に有名で古典落語を100題を演じています。殆どスタジオ録音で、演じられたものと思いますが、後世に残る、落語の遺産といわれています。最近ではアマゾンで簡単に手に入るようですが、かなり高価で、手が出ない落語CDの名品です。落語に興味を持ち聴き始めた場合、「円生百席」の何番という選び方は名演を選ぶ一つの方法です。是非、おためしください。
今週の古典落語
日時 | 2017・5・28 | ||||
ジャンル | 落語 | ||||
音源 | CD | ||||
演者 | 三遊亭 金馬 三代目 | 三遊亭円楽 | 林家正蔵 八代目 | ||
分類 | |||||
演題 | 佃祭 | 五目講釈 | 普段の袴 | ||
出典 | |||||
その他演者名 | 古今亭志ん朝 佃祭 - YouTube | 桂米朝 兵庫船 | 落語 三遊亭王楽 ふだんの袴 殿様が墓参の帰りに馴染みの店先でタバコ | ||
「佃祭」柳家権太楼 - YouTube | 桂枝雀 兵庫船* - YouTube | ||||
推薦本 | 落語CD&DVD名盤案内 258 | 落語CD&DVD名盤案内 NA | 落語CD&DVD名盤案内 338 | ||
演題コメント | 小間物屋次郎兵衛が佃祭の帰りの仕舞船に乗るところを女に引き留められて乗り損なう。ところがその船が沈んで大騒ぎになる。 店では旦那が亡くなったと、大騒ぎ、葬儀に最中に旦那が帰宅する。身投げを助けるまねをする与太郎噺までついている。 | 上方の「兵庫船」が関東では桑名船で演じられる。沖合で停まってしまい、「鮫が船を停めたので、誰かが人身御供にならなければ船ごと沈められてしまう」と船頭が言うさてどうなるか、船の中で演じられる言葉遊びも面白い、おまけについているでたらめの講談噺もある。 | 道具屋へやって来た侍の吸った煙草の火が、袴の上に落ちてしまうが、 「普段の袴だ」 と動じないのを見た八五郎が真似をする。火が落ちたの八五郎の頭だった 「普段の頭だ」が落ちですが、文人画の谷文眺の絵の解釈が面白い | ||
②Youtubeで楽しめる落語の演題
今回は小三冶と古今亭志ん朝をそれぞれ20題選んでみました。是非お試しください。次回は権太郎、円楽を予定しています。うまく検索すると60題は公開されています。
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