名作をYoutubeで聴く(64) 現代小説の吉川英治を聴く

 今日の名作をYoutubeで聴くは時代小説作家の「吉川英治」の朗読作品をいくつか選んで聴いてみることにします。本名(英次)を出版社に間違えられ、訂正を申し入れたが、結局、その名前をペンネームとした。「吉川英治」といえば宮本武蔵が有名ですが、そのほか、膨大な作品がのこっています。青空文庫で121点も公開されていますので、昨日の「柴田連三郎」と異なり、不自由なく、多くの作品を読みとおせる、作家だといえます。

 青空文庫は著者(権利者)が了解すれば、50年を待たずして、公開できるシステムで、便利な時代になったものです。主な作品は揃っていますので、上手く活用をお勧めします。時代小説は好きなジャンルで、本棚を調べると「私本太平記」「宮本武蔵」は、集収していますが、朗読を聞いた記憶がありません。三国志は別の作家の本が揃っています。

 今日は徳川夢声の「宮本武蔵名場面集」を聴きながらブログを纏めることにします。Youtubeで検索すると、かなりの作品が朗読で愉しめる様です。投稿されている、作品をリストアップしましたので、いくつかお愉しみください。

 いつものように作家の人となりを「ウキペデア」に記載されている内容をピックアップしますと、「キング誌は講談社が社運をかけた雑誌だが、新鋭作家吉川英治はまさに期待の星であり、「坂東侠客陣」「神洲天馬侠」の2長編を発表し、多大な読者を獲得した。執筆の依頼は増え、毎日新聞からも要請を受け、阿波の蜂須賀重喜の蟄居を背景とした傑作「鳴門秘帖」を完成させた。これを収録した『現代大衆文学全集』もよく売れ、また作品も多く映画化された。」とあります。

 また、海軍の戦史編纂に携わっていたこともあり、「敗戦後は、その衝撃から筆を執る事ができなくなってしまった。親友の菊池寛の求めでようやく書き始め、『高山右近』『大岡越前』で本格的に復活する。」ともあります。 

 「1950年(昭和25年)より、敗れた平家と日本を重ねた「新・平家物語」の連載を開始する。連載7年におよぶ大作で、この作品で第1回菊池寛賞(1953年)を受賞。また『文藝春秋』からの強い要望で、1955年(昭和30年)より自叙伝「忘れ残りの記」を連載。「新・平家物語」終了後は、「私本太平記」「新・水滸伝」を連載する。「私本太平記」は、従来逆賊といわれてきた足利尊氏の見方を改めて描く。1960年(昭和35年)文化勲章受章。しかし通俗作家と見なされ、芸術院には入れられなかった。」とあります。しかし、苦労されて流行作家になられ、長者番付に登場したこともあるようです。

 今日の作家さんの作品は長編の朗読作品(★★★)も沢山、投稿されています。短編に厳選して、「御鷹」、「 黒田如水」と「静御前」3点を選んで聴いてみることにします。時間の許す限り、いくつか選んでお愉しみください。

吉川栄治の作品をYoutubeで聴く

公開日                2022・1・30

作家名                  吉川英治

読み                     ヤ行

音源                  Youtube

出生地:               神奈川県横浜市中区

死亡:                 1962年9月

分類                    現代小説

受賞歴ほか

菊池寛賞(1953年)

朝日文化賞(1956年)

文化勲章(1960年)

毎日芸術賞(1962年)

贈勲一等瑞宝章(没時叙勲)

代表作

『鳴門秘帖』(1933年)

『親鸞』(1938年)

『宮本武蔵』(1939年)

『上杉謙信』(1942年)

『新書太閤記』(1945年)

『三国志』(1946年)

『新・平家物語』(1957年)

『私本太平記』(1962年

年譜と作品抜粋

・1926年(大正15年)- 「鳴門秘帖」を連載。大人気となり、時代小説家として

    大衆文学界の新鋭となる。

・1930年(昭和5年)- 現代小説「かんかん虫は唄ふ」を『週刊朝日』に連載。

    このころから「貝殻一平」や「松のや露八」などの維新物を発表しはじめる。

・1935年(昭和10年)-「宮本武蔵」の連載を開始。

・1937年(昭和12年)- 日中戦争勃発。『毎日新聞』の特派員として現地を視察。旅行中やすとの

    離婚成立。料理屋で働いていた池戸文子と結婚。文子16歳、英治45歳の歳の差夫婦だった。

・1938年(昭和13年)- ペンの部隊として南京、漢口作戦に従軍。「三国志」の執筆開始。

・1944年(昭和19年)- 西多摩郡吉野村(現在の青梅市)に疎開、疎開地が後に記念館になる。

・1945年(昭和20年)- 終戦とともに一時執筆活動を休止。

・1947年(昭和22年)- 執筆再開。

・1948年(昭和23年)-「高山右近」を『読売新聞』に連載。

・1950年(昭和25年)-「新・平家物語」を『週刊朝日』に連載。

・1953年(昭和28年)-「新・平家物語」で第1回菊池寛賞受賞。

・1956年(昭和31年)-「新・平家物語」で朝日文化賞受賞。

・1960年(昭和35年)- 文化勲章受章。

・1962年(昭和37年)- 毎日芸術賞受賞。癌が悪化、死去。

全集

単行本も膨大な作品数があり、下記全集・文庫も揃っています。

・『吉川英治全集』(平凡社:全18巻、講談社:旧版全56巻、新版全58巻)

・『吉川英治文庫』(講談社文庫:全161巻)

・『吉川英治歴史時代文庫』(講談社文庫:全85巻)

青空文庫

131件が公開されています。

その他 

     TVドラマ化作品、映画化作品が多数あります。

ウキペデアほかより抜粋 吉川 英治は、日本の小説家。本名:吉川 英次。現在の神奈川県横浜市中区出身。 様々な職についたのち作家活動に入り、『鳴門秘帖』などで人気作家となる。1935年より連載が始まった『宮本武蔵』は多くの読者を獲得し、大衆小説の代表的な作品となった。戦後は『新・平家物語』、『私本太平記』などの大作を執筆。疎開先だった東京都青梅市に、1977年に開設された吉川英治記念館がある(入館者減少により、公益財団法人吉川英治国民文化振興会の開設としては2019年3月20日をもって一旦閉館休止、2020年9月7日に青梅市の施設「青梅市吉川英治記念館」として再開館した。

手許CD(2) 宮本武蔵名場面集、宮本武蔵選集(不ぞろい?)

Youtube検索朗読作品(★★★は長編朗読)

朗読】吉川英治『三国志(1~21)』【序/桃園の巻】画:上條ロロ【原文日本語字幕あり

    /  Japanese subtitles】【Audible/audiobook.jpでも配信中】

    (22-44巻)もあります。 ★★★      

【朗読】吉川英治「新書太閤記」」第三分冊(上)、(下)

【朗読】【女性】【時代小説】【名作】「太閤夫人」(日本名婦伝)吉川英治

【小説朗読】吉川英治「御鷹」★★

【朗読時代小説】宮本武蔵 第一巻(BGMカット版) 【地の巻まとめ】 

      吉川英治作  朗読七味春五郎 

吉川英治『柳生月影抄』新居祐一朗読のオーディオブック

連続編集,1,「新平家物語, 1-5,」,作,,吉川英治,※朗読イグサ※ 30巻まであります。

≪青空文庫朗読≫ 黒田如水 吉川英治 #1、2 ★★(1のみ聴くことにします。)

《日本名婦伝》吉川英治作 谷干城夫人【朗読】白檀

静御前/吉川英治 【朗読】【日本名婦伝②】 ★★

吉川英治作 『鳴門秘帖』 -1- 「夜魔昼魔」(18巻まであります。)

吉川英治の世界 宮本武蔵 ★★★(49巻まであります。)

・ 吉川栄治 大岡越前 13巻まであります。


「宮本武蔵名場面集」です。選集の方はどうも不揃いでした。
懐かしい、徳川夢声の語りをききました。

「御鷹」です。短編ですがいかがでしょうか

「≪青空文庫朗読≫ 黒田如水」です。長いので、#1のみ聴くことにします。
少し聴きずらいですが。AI朗読も出ていました。

「静御前」です。名婦伝もいくつかあります。

「青空文庫の抜粋」です。吉川栄治作品(公開 全121点)
はこちらで読むことができます。PCに落とすことも可能です。

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