日曜日の古典落語(第65回)狸賽、のめる、替わり目、権太郎・園楽の20名演集
今週の古典落語は「狸賽」、「のめる」と「替わり目」の3題を選びました。いずれも、昔からある、有名な演題で今回の演者は、小さん、円生、志ん生、上方では米朝の巨匠のCDが残っています。次に続く、若手の志ん朝、枝雀の名演もあります。
「のめる」は「二人癖」と言う名前で演じられることがあります。珍しく、いつもの解説書に3題とも、詳しく出ていました。今日の噺を簡単に説明します。
「狸賽」は子供がいじめる狸を助けた、お礼に職人が好きなさいころ博打のサイコロに化けると言う噺で、「⑤」の目を理解できず、天神様となって出てきたと言う噺「のめる」は言葉に癖がある二人が、口癖を喋ると罰金を取るという、かけが始まり、双方とも知恵を絞って、何とか喋らそうとする言葉遊びの噺。円生は「のめる」で米朝、金馬は「二人癖」で演じています。
「替わり目」は不思議な酒飲み噺で、志ん生、志ん朝の噺では、自宅前で車に乗った亭主と車屋のやり取りと、女房のやり取りが中心で、「替わり目」の落ちが読めなったが上方版の米朝、枝雀では酒飲み噺が詳しく演じられ、「替わり目」の落ち、うどん屋の迷惑が理解できます。
①今週の落語
日時 | 2017・6・04 | ||||
ジャンル | 落語 | ||||
音源 | CD | ||||
演者 | 五代目柳家こさん | 六代目三遊亭園生 | 五代目古今亭志ん生 | ||
分類 | |||||
演題 | 狸賽 | のめる | 替わり目 | ||
出典 | |||||
その他演者名 | 特選 米朝落語 「狸の賽」 - YouTube | 桂米朝 二人癖 | 米朝 『替り目』 1/2 rakugo - YouTube | ||
古今亭志ん生(五代目) 狸賽(たぬさい)* - YouTube | 三遊亭金馬 「二人癖」: 落語動画 | 古今亭志ん朝 替り目 - YouTube | |||
志ん朝 狸賽 - YouTube | 落語 『のめる』 四代目 三葉亭冷奴 〔動画〕 - YouTube | 桂枝雀 替り目* - YouTube | |||
推薦本 | 落語CD&DVD名盤案内 236 | 落語CD&DVD名盤案内 314 | 落語CD&DVD名盤案内 100 | ||
志ん生滑稽噺 | 古典落語のCD名鑑78 | ||||
演題コメント | 命を助けられた狸が礼にやって来たので賽子に化けて貰い博打で儲けようとするが、狸は梅鉢の意味が判らず天神様に化ける。賽の配置に約束があるのを狸は理解できるか? | 「二人癖」という名の演題で演じられている。「呑める」が口癖の男が、 「つまらねえ」が口癖の男に「互いに口癖が出たら罰金を取る」と決めさせ、相手に言わせようと仕組む。言葉遊びが面白い | 酔って帰った亭主が家でも呑みたいと言い、女房におでんを買いに行かせ、通り掛かったうどん屋を呼び止めて、酒の燗をさせる。上方版が酒飲みの仕草が詳しい。米朝、枝雀はこの話は特にうまい。 | ||
②権太郎・円楽の噺
前回に続き今回は名人権太郎・円楽の噺をYoutube で公開されていた演目をそれぞれ、20題選んでみました。この二人の演題は50以上でていますので、引き続きお楽しみください。
このブログは落語の演題をランダムに選んでいますが、演者、一門(師弟)などをきめて、楽しむのも愉しみの一つです。落語の時代背景は、江戸時代の終わりから、昭和初期ぐらいまでが背景となります。駕籠、人力車、乗用車など、乗り物だけでも時代の推移が異なった噺が出てきます。 手間賃や、物価、地名の呼び方など、少し、古いしきたり、仕草が面白く演じることが落語の愉しみです。
また、噺を大きく分類し、お店、親子、職人、長屋、廓噺など、それぞれの噺に分類されいます。「狸賽」と「のめる」は滑稽噺、「変わり目」は酒飲み噺に分類されるのでしょうか?この辺りは私見が入ります。時代、場所、仕草、噺の種類など背景を知ると落語を楽しみがさらに増えます。
また、噺を大きく分類し、お店、親子、職人、長屋、廓噺など、それぞれの噺に分類されいます。「狸賽」と「のめる」は滑稽噺、「変わり目」は酒飲み噺に分類されるのでしょうか?この辺りは私見が入ります。時代、場所、仕草、噺の種類など背景を知ると落語を楽しみがさらに増えます。
次回は志の輔、文珍を予定しています。
コメント
コメントを投稿