週末のオペラのご案内(第34回)ワーグナーの「ニュルンベルグのマイスタージンガー」
今週のオペラはワーグナーの「ニュルンベルグのマイスタージンガー」を選びました。ワーグナーの喜歌劇で有名な作品で、ワグネリアンの第1歩となる作品で、これまでも数多く演じられています。時代が変わろうと、面々と続けられている、ドイツのマイスター制度を彷彿とさせるオペラです。
靴屋の親方が「詩人」と言う設定も面白いですが、歌合戦で花嫁を選ぶという、話しもこれまでにありませんでした。上演時間は長いですが、飽きさせない配慮が随所に見られます。実在したマイスタージンガーを元に作られていること、ワグナー自身似たような境遇にあったことから、オペラの真剣みが感じさせれます。手許にこのオペラのDVDは無く、YoutubeでNHKの放送番組が公開されていました。幸い日本語字幕付で、視聴することが出来ました。このオペラの公演は日本で行われ、当時はこれだけ多くの演者と関係者を招致して、上演できたことも今思うと、不思議です。端役もドイツから呼んだのでしょうか?現在では凡そ、費用が膨大でできないのではと思います。
ストーリを簡単にいいますと。「ニュルンベルグにやって来た騎士(ワルター)は金細工師の娘(エヴァ)と恋仲になるが、娘はこの街の歌合戦の勝者に嫁入りすることが決まったていた。名乗りを上げたのは街の2人で騎士も急遽出ることとなった。この歌合戦は色々、複雑なルールがあり、よそ者が勝利を得る事が難しく、親子程年の違う娘に恋心を持っていた靴屋の親方(ザックス)が、あきらめ、騎士のサポートに廻った、最後は、書記(ベックメッサー)と騎士の争いとなったが、騎士(ワルター)が勝利を収めた、ルールに嫌気を感じた、騎士はマイスタージンガー(親方歌手)に成ることを拒むが、靴屋の親方に説得されて、ドイツの伝統を守るマイスタージンガーとなり娘と無事、結婚できた』目出度しという話です。
当時、ワーグナー自身、評論家にいじめられ、ワルターの気持ちを痛いほど感じていた時期であったと言われています。どたばたで面白いオペラでした。
今週のオペラデータ
| ①作品共通データ | 第34回 | |
| 公開日 | 2017・6・16 | |
| 作曲家名 | ワーグナー | |
| 国名 | ドイツ | |
| 作品名 | ニュルンベルグのマイスタージンガー | |
| 幕数 | 3幕 | |
| 上演時間 | 4時間20分 | |
| 有名な合唱曲、アリア | ||
| 主な登場人物 | ハンス・ザックス 靴屋の親方 | バリトン |
| ワルター 若い騎士 | テノール | |
| エヴァ 金細工師ホーグナーの娘 | ソプラノ | |
| ベックメッサー 市の書記 | バリトン | |
| ダーヴィット ザックスの徒弟 | テノール | |
| 参考文献 | オペラガイド130選 110 山田治夫編 | |
| オペラ鑑賞事典 132 多田鏡子著 | ||
| オペラの魔力 110 砂川稔著 | ||
| ウキペデアコメント | ||
| 『ニュルンベルクのマイスタージンガー』は、19世紀ドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナーが作曲した楽劇。リブレットも作曲者自身による。 ウィキペディア | ||
| 完成: 1867年 | ||
| 作曲家: リヒャルト・ワーグナー | ||
| 初演: 1862年11月1日, バイエルン国立歌劇場 | ||
| 言語: ドイツ語 | ||
| 脚本: リヒャルト・ワーグナー | ||
| 作詞: リヒャルト・ワーグナー |
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| プロの推薦CD&DVD | カラヤン・ドレスデン国立o | |
| ショルテイ シカゴso | ||
| バレンボイム・バイロイト祝祭o | ||
| ヨッフム・ベルリンドイツオペラo | ||
| 視聴作品データ | ||
| NO. | 34 | |
| 作曲家名 | 2017・6・16 | |
| 国名 | ワーグナー | |
| 作品名 | ニュルンベルグのマイスタージンガー | |
| 鑑賞辞典推奨頁 | 520 | |
| レコ芸500推薦番号 | 491 | |
| その他推奨本名 | 不滅の名曲はこのCDで | |
| 整理番号 | 34 | |
| 同演目公開回数 | 初 | |
| コンテンツの種類・本 | NHK TV | |
| 演奏日・放送日 | 1987年4月5日 東京文化会館 | |
| 指揮者 | オトマール・スウィトナー | |
| 楽団・合唱団 | ベルリン国立歌劇場管弦楽団 | |
| 演奏場所他 | 東京文化会館 | |
| コンテンツ詳細 ウキペデア他より | ハンス・ザックス 靴屋の親方 | テオ・アダム |
| ワルター 若い騎士 | ライナー・ゴールドベルグ | |
| エヴァ 金細工師ホーグナーの娘 | マグダレーナ・ファレヴィッチ | |
| ベックメッサー 市の書記 | ジークフリート・ロレンツ | |
| ダーヴィット ザックスの徒弟 | ペーター・シュライアー | |
有名な曲のわりに、舞台が大がかりで、時間が長いこと、実力のある歌手がたくさん必要なことなどから、なかなか見ることができないオペラです。名指揮者オトマール・スウィトナーとベルリン国立歌劇場の公演とあってやや荒削りでそっけないところも感じますが、ザックスの心の動きを歌や演技に表現できる歌手はテオ・アダム以外にいないのではないかと思えるほどでした。ダーフィトのペーター・シュライアーも言うことありません。ちょっと甲高い声が苦手という人も多いのですが、本当に役にぴったりはまっていました。 |
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| Youtubeより | ||
| Richard Wagner - Die Meistersinger von Nürnberg - YouTube | ||
| Wagner - Die Meistersinger von Nürnberg - Albrecht - YouTube | ||
| Richard Wagner: Die Meistersinger von Nürnberg - YouTube | ||
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| ①恋心を持つザックスは若いエヴァをあきらめる |
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| ②騎士の為に歌合戦の歌詞を作るザックス |
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| ③歌合戦で敗北する書記ベックメッサー |
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| ④歌合戦で勝利したが「マイスタージンガー」に『なる故とを 嫌がる騎士(ワルター)を説得するザックスたち |
最後までお読みいただきありがとうございました。ワーグナーはまず、最初にこのオペラが入門編としてよいと思いました。投稿が遅くなりました。ブログで取り上げるオペラも段々、減り寂しいですが、あと数回はお付き合いください。




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