日曜日の古典落語(第90回)骨違い、夢の酒

 今週の古典落語は「骨違い」と「夢の酒」の2席を選んでみました。どちらも、昔からある、有名な噺で手許に2席ともありました。古典落語の噺は、凡そ20種類ほどのジャンル*に分かれていますが、現在も、当時の風俗がない、廓噺、幇間噺に分類される面白い艶生噺も数多く演じられています。
骨違い」は長屋噺、「夢の酒」はお店噺に分類されるのでしょうか。線引きが難しいので、このブログでは特に分類しておりません。
骨違い」方は演じられることも少ない噺で、手許の解説書にはありませんでした。園生のみが演じているCDがあります。簡単にあらすじを言いますと、「骨違い」は継母と子供、大工仲間の女房と子供の関係が誤解により、間違って子供が殺されてしまい、大川に投げ込もうとするが、仲間に助けられ、長屋の縁の下に埋めたが、時間が経ち、ひょんな夫婦喧嘩から、事が露見してしまうが、大工仲間の計らいで犬の骨に取り替え、事なきをえて、返る途中で、犬にであう。犬は怖がって,何と叫ぶか・・
 「夢の酒」の方は、落語の世界ではいくつか夢を題材にした噺がありますが、こちらは、大店の若だんなのみる向島にいる、御茶屋の女を巡る、夢が物議を起こすお噺で、若旦那の嫁の「やきもち」に振り回される、大旦那と若旦那、叱りに行った、大旦那が替わりに見た夢は・・粋な文楽の語りが素晴らしい、Youtubeで若手、柳屋さん喬の語りを聴くことが出来ます。是非お試しください。
*松山真志編 「落語ガイド」が詳しい

今週の落語
日時 2018・5・20
ジャンル 落語
音源 Youtube
演題 骨違い 夢の酒
演者 六代目三遊亭園生 八代目 桂文楽
分類
出典
その他演者名



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演題コメント 棟梁トウリョウウチ息子ムスコアヤマって源次郎を殺し、長屋ナガヤシタめたが、夫婦喧嘩で露見した。仲間ナカマイヌホネ取替トリカえてくれた。『完全犯罪』をテーマにしていると言う、珍しい噺です。コトなきをえて、横丁を曲がると犬が吠え付き、犬が「人間にはされたくねぇ」というおハナシ ムカシから、夢物語ユメモノガタリはいくつかありますが、このハナシは、ワカだんなが御茶屋オチャヤ女性ジョセイにやきもちをく、ヨメわりに昼寝ヒルネした、オオだんなにアラワれた女性にがれたサケヒヤザケだが、マタも、ヨメにおこされた。オオ旦那ダンナナンコタえたか。


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