続自由時間のクラシック(415) 日本人鍵盤楽器奏者(5)高橋悠治を聴く

 今日の続自由時間のクラシックはピアニストと作曲家の両方に実績を残していおられる「高橋悠治」のアルバムからいくつか選んで聴いてみることにします。80歳をすぎて、リサイタルを開いて、多くのクラシックファンを呼べる、ピアニストも、日本でも、珍しい演奏家でないでしょうか。フジコ・へミングのラ・カンパネラもそうですが、この人はサテイの名演奏が得意な方です。最近でも演奏会を開かれております。今日は作曲家としてでなく、ピアノ演奏家として、作品を選んでみました。

 最近、開かれた、コンサートでの「高橋悠治」の言葉がWeb記載されていたので、抜粋してみると、「弾いたことのないものを弾いてみようっていうのがピアノを弾いてる理由だから。リストとかそういうのは弾かないからね。いわゆるピアニストの定番みたいなのはやってない。まあでも、オクターヴの弾き方は知ってたほうがいい。忘れないほうがいい、と言ったらいいのかな」とあります。

「たとえば、サティ……最近あらためて録音したときに、以前と弾き方が違った。バロックのスタイルがあって、 そのなかでバッハを弾く。波多野睦美と演奏するとき、ピアノでバロックを弾くことがあって、バッハもリズムやタッチとかが違う。 音楽が違うから弾き方も変わるのじゃなくて、弾き方を変えると、どんな音楽でも変わるサティでも、昔やったのは、音符どおり弾くかんじだった。 いまは、もっと不安定に揺れている、和音の中の1音のバランスも、拍の長さも」とあります。音楽を極めた方のような含蓄のある言葉です。

 改めて、彼の演奏を聴いてみることにします。日本人のプロの評論家の推す名曲。名盤のレコ芸500シリーズには3枚登場して(バッハ2点、ブラームス伴奏)おられました。妹の高橋アキが「サテイ」と、「シューベルトのソナタ曲2点」、が推されています。このあたりが面白いところです。「人となり」はウキペデアが詳しいですが、膨大な解説があり、歴史を感じさせられます。このウキぺデアは便利な情報源ですが、種々の書き込みがあり、取捨選択が必須となります。

 Youtubeで検索すると、意外に、最近の演奏が数多く、公開されており、充分、愉しむ事ができそうです。さすがにリストはありませんが、ピアノ連弾曲が数多くみつかりました。手許には古い時代のサテイの演奏他、10点ほどのCDがあり、昨日、連続して4-5枚じっくり聴いてみました。今日は下のYoutube検索リストから「ストラヴィンスキーのペトルーシュカ」、「ラヴェル:マ・メール・ロ」と最近のサテイ曲から「エリック・サティ 新・ピアノ作品集」を選んで聴いてみます。

 不思議な事にピアノ連弾の相手は実力者の妹さんでなく、名ピアニスト「青柳いずみこ」であるのはなぜでしょう、こちらも、息がぴったり合った、名演が聴くことができます。最近の高橋悠治のサテイ演奏も聴けますので、是非、お試しください。手許のアルバムは便利なフリーソフト「MusikBee」で選んで聴いてみました。

今日のお勧め曲

公開日                          2021・6・10

演奏家名                             高橋悠冶

読み                                タ行

音源                              Youtube

出生地:                              東京都

死亡:                               -

分類                           鍵盤楽器  ピアノ (作曲家)

主な代表作ウキペデア他より抜粋(作曲作品が中心)

1)管弦楽曲

・1968 般若波羅蜜多(4人の声楽と4群のオーケストラ)

・1969 オルフィカ

・1971 カガヒ〔歌垣〕

・1974 非楽之楽(オーケストラのための矛盾

・1990 糸の歯車(箏とオーケストラ)

・1993 鳥も使いか(三絃弾き語りとオーケストラ)

・1997 キタラ・カグラ(オーケストラのためのシアター・ピース)

2)室内楽・独奏曲

・1964 クロマモルフ I(フルート、ホルン、トランペット、

        トロンボーン、ヴィブラフォーン、ヴァイオリン、コントラバス)

・1964 クロマモルフ II(ピアノ)

・1965 6つの要素(4つのヴァイオリン)

・1967 ブリッジズ II(2オーボエ、2クラリネット、2トランペット、3ヴィオラ)

・1968 ブリッジズ I(電気チェンバロ、増幅されたチェロ、

        バス・ドラム、カスタネット。キーボードとシンセサイザーのための版もある)

・1968 ローザス I(増幅されたヴァイオリン)

・1968 ローザス II(ピアノ)

・1968 オペレーション・オイラー(2本、または3本のオーボエ)

・1968 メタテーゼ I(ピアノ)※「メタテーシス」とも

・1975 毛沢東 詞三首(ピアノ)

・1976/1982 谷間へおりてゆく(アコーディオン)

他多数

ウキペデア他より抜粋 高橋 悠治(たかはし ゆうじ、1938年9月21日 - )は、日本の作曲家、ピアニスト。ピアニストの高橋アキは実妹。ピアノとコンピュータによる即興演奏や、日本の伝統楽器と声のための作曲などの音楽活動を行っている。橋本國彦、團伊玖磨、柴田南雄、小倉朗に作曲を、伊藤裕、宅孝二にピアノを師事。桐朋学園短期大学作曲科を1958年に中退後、1960年の東京現代音楽祭でボー・ニルソンの『クヴァンティテーテン』(『量』)の日本初演でピアニストとしてデビューし、注目を浴びる。そののち、草月コンテンポラリー・シリーズにおいて、武満徹の『ピアノ・ディスタンス』、ジョン・ケージの『ウィンター・ミュージック』、ヤニス・クセナキスの『ヘルマ[』などを演奏した。

手許CD(10) サテイ曲他詳細は下のリスト

Youtube検索結果より

ストラヴィンスキー 「ペトルーシュカ」(1911/1947)作曲者による連弾版 ★★

アルバン・ベルク室内楽の夕べ/ピアノソナタ作品1/弦楽四重奏曲作品3

     /4つの小品作品5/室内協奏曲/高橋悠治(pf)原田幸一郎(vn)他(1985年9月16日Live)★★

ラヴェル:マ・メール・ロア(1910)[連弾] ★★

yuji aoyagi trailer ストラヴィンスキー『春の祭典』『ペトルーシュカ』★★

『6人組のアルバム』(1919-20)ピアノ:高橋悠治 ★

Frederic Mompou : PreludiⅥ(1930),Ⅶ(1931),Ⅻ(1960) 高橋悠治

Earle Brown: Summer Suite '95/ Yuji Takahashi (pf)

高橋悠治 - Gymnopédies I - II - III (1976) 

サティ:パラード(1916)[連弾] 

Yuji Takahashi 『花簂』"Hanagatami"

高橋悠治:ゆく道は砂の流れ ce cours de sable qui glisse...

高橋悠治「エリック・サティ 新・ピアノ作品集」

      Yuji Takahashi - ERIK SATIE - New Album Trailer 2 

Satie: Gymnopedies I-II-III (1888)

Yuji Takahashi: Tree (1991)

コンサート:1915年のドビュッシー〈ショパンへの想い〉PV ★

他多数是非、追加検索ください。

Twitter 高橋悠治 (@user016P) | Twitter


便利なフリーソフト「MusikBeeでの手持ちリスト」です。
古いサテイのアルバムを選んで聴いています。
表左に「高橋悠治」のアルバムリストで10点ほどあるようです。


ストラヴィンスキー ペトルーシュカ」です。
お元気な演奏が愉しめます。連弾相手は「青柳いずみこ」です。


ラヴェル:マ・メール・ロア」です。こちらもお勧めの演奏です。

ERIK SATIE - New Album Trailer」です。
短い演奏ですが、2点ほど聴くことができます。
全曲は「Satie: Gymnopedies I-II-III」でいかがですか

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