続自由時間のクラシック(419) 日本人鍵盤楽器奏者(9)青柳いずみこを聴く

 今日の続自由時間のクラシックは日本でドビュッシーの第一人者と自他共に認める「青柳いずみこ」のアルバムからいくつか聴いてみることにします。ピアノ演奏と文筆の二つの世界で評価される、日本ではまれなアーティストです。文筆業他の方が忙しいかたで、関西の音楽大学の教授もされ、後進の指導にも、当たられているそうです。時々、ピアノ演奏会でのナレータ、音楽物語の朗読などもやられておられます。

 現在も、執筆と演奏を両立させる稀有な存在として注目を集めています。「人となり」をウキペデアやHPで検索すると「井伏鱒二、太宰治らの集った、東京・阿佐ヶ谷文士村という独特の環境のなかで生まれ育った青柳いづみこは、幼い頃から豊かな芸術にとり囲まれていました。彼女にとって芸術は、玩具であり、友であり、時には恋人となり、拠り所ともなりました。心をまかせていたさまざまな芸術の中から、青柳はやがて音楽を選び、ピアニストの道に進みましたが、それだけでは飽きたらず、本格的な文筆に手を染めることになりました。」とあります。

 祖父と両親が教育者という家庭に育ち、芸大卒業後、21歳から、フランスに留学し、帰国後、再度、学校に戻り、博士課程を終えた、努力家のピアニストです。「祖父は仏文学者、詩人の青柳瑞穂。瑞穂は、中央線沿線に住む文士たちの集い「阿佐ヶ谷会」のまとめ役で、井伏鱒二、太宰治らが瑞穂の自宅に集ったという。」環境で育ち、この祖父を題材としたエッセイで「日本エッセイストクラブ賞」を得ています。

 今日はピアニストとして、いくつかアルバムを選んで聴いてみます。手許のアルバムは古い演奏ばかりですが、6枚もあるようです。Youtubeで検索した結果を下に記します。弾き語り、連弾、ナレータなど活躍ぶりが窺えます。短いアルバムが多いですが、是非いくつかお試しください。

 レコ芸500の推す、「ベルガマスク組曲」は断片のみがあるようです。昨日は手許のドビュッシーのアルバムを久し振りに聴き直しましたので、今日は下のリストから「ドビュッシーの墓に」、「Debussy Violin Sonata(伴奏者)」と「青柳いづみこ花の物語、花の音楽より」の3点を選んで聴いてみます。なお、連弾作品は高橋悠治氏の時、幾つかご紹介しております。

今日のお勧め曲

公開日                            2021・6・16

演奏家名                             青柳いずみこ

読み                                 ア行

音源                                Youtube

出生地:                             東京 阿佐ヶ谷

死亡:                                -

分類                                ピアニスト

主な経歴ウキペデア他より抜粋

  最近のCD実績

・高橋悠治とのコラボレーションでCD『春の祭典・ペトルーシュカ』(アール・レゾナンス)、

      『大田黒元雄のピアノ』『ドビュッシーとパリの詩人たち

・ドビュッシー没後100年を記念して監修アルバム『クロード・ドビュッシーの墓』

      (アール・レゾナンス)、CDブック『おもちゃ箱

・『ドビュッシー ピアノ曲の秘密』、ソロアルバム『ドビュッシーの夢』

主な著書

・『青柳瑞穂の生涯-真贋のあわいに』新潮社、2000年/平凡社ライブラリー、2006年

・『水の音楽-オンディーヌとメリザンド』みすず書房、2001年

      /平凡社ライブラリー(増補版)、2016年

・『無邪気と悪魔は紙一重』白水社、2002年/文春文庫、2010年

『・双子座ピアニストは二重人格?─音をつづり、言葉を奏でる』音楽之友社、2004年

・『モノ書きピアニストはお尻が痛い』文春文庫、2008年

・『ピアニストが見たピアニスト─名演奏家の秘密とは』白水社、2005年/中公文庫、2010年

・『音楽と文学の対位法』みすず書房、2006年/中公文庫、2010年

他多数

ウキペデア他より 青柳 いづみこ(あおやぎ いづみこ、1950年6月4日 - )は、日本のピアニスト、エッセイスト。学術博士(東京芸術大学)、大阪音楽大学教授。ドビュッシー研究家。東京都出身。4歳からピアノを習う。東京芸術大学音楽学部卒業。フランスに留学し、国立マルセイユ音楽院首席卒業。東京芸術大学大学院博士課程修了。安川加壽子とピエール・バルビゼに師事。1980年に帰国し、東京で初めてのリサイタルを開く。1989年、論文『ドビュッシーと世紀末の美学』によって東京芸術大学より学術博士を授与(フランス音楽の分野で初めての博士号だった)。1990年、文化庁芸術祭賞受賞。99年『翼のはえた指』で吉田秀和賞受賞、2001年『青柳瑞穂の生涯』で日本エッセイストクラブ賞受賞、09年『六本指のゴルトベルグ』で講談社エッセイ賞受賞。

手許CD(6) 添付表通り。

Youtube検索結果より

青柳いづみこ「花の物語、花の音楽」 Izumiko Aoyagi "Écoutez les fleurs"

      2020 Osaka OCCA ★★

ドビュッシーの墓に(2018年3月24日クロード・ドビュッシー没後100年 命日前日

     メモリアル・コンサート 夜の部 前半)★★

あべこべのゆびきり ~初夏に蒔く音と言葉の種~

C.ドビュッシー/ベルガマスク組曲より 4.パスピエ/演奏:青柳いづみこ★

ラモー/新クラヴサン組曲集 第2番IX./演奏:青柳いづみこ

ドビュッシー/《版画》 2.グラナダの夕/演奏:青柳 いづみこ

Debussy Violin Sonata ★★

6手2台ピアノ版 ドビュッシー『海』、貴重な録音がついに登場!★★

1曲フル試聴】モーリス・ラヴェル : 亡き王女のためのパヴァーヌ

     |青柳いづみこ・西本夏生(ピアノ連弾)|楽譜集 [クロード・ドビュッシーの墓] (1920)より★

ラヴェル:マ・メール・ロワ(連弾)眠りの森の美女のパヴァーヌ

     pf.(primo)青柳 いづみこ:Aoyagi,Izumiko pf.(secondo)西本 夏生:Nishimoto,Natsuki

L'Histoire de Babar: Piano Noriko Sezaki and narrator Izumiko Aoyagi ;

      瀬崎紀子, 青柳いづみこ

青柳いづみこ花の物語、花の音楽よりF. クープラン「ケシ」クラヴサン曲集第4巻

      Izumiko Aoyagi Écoutez les fleurs, F. Couperin Les Pavots ★★

ドビュッシー(カプレ編)『聖セバスチャンの殉教』 より「百合の間」「法悦の踊り」

追加検索ください。

公式HP https://ondine-i.net/


「青柳いずみこ 手許リスト」です。ドビュッシー他6点もありました。

ドビュッシーの墓に メモリアル・コンサート」です。
若いピアにストも登場します。

Debussy Violin Sonata 」です。
Vn伴奏者として、演奏されています。

青柳いづみこ「花の物語、花の音楽」」です。
10点ほど公開されています。このシリーズは力を入れておられます。





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