京都撮り歩き(85)東山山麓の青蓮院門跡巡る

 今日の京都撮り歩きは東山の粟田口にある、粟田御所とも言われる青蓮院をご案内します。昨日の無鄰菴から四条方向に少し戻ると、大きなくすのきがある、五本線の築地塀の門跡寺院が出てきます。天台宗では格式の高い、有名なお寺です。時間が許せば粟田山(ハイキング装備必須)にある、将軍塚(国宝青不動はこちら)も見学ください。筆者は今回、省略いたしました。
 創建は1144年と有りますが、応仁の乱で疲弊し、後の秀吉、家康時代の寄進により、復元されたが、隣の智恩院のため、大幅に敷地が削られたようです。江戸時代の市内の御所の火災ににより、仮御所として使用されてから、粟田御所と呼ばれました。
 明治26年の火災により、多くの堂宇が消失したが、見事に再建されました。現在見る建物は比較的新しい建築物ですが、風情は古式豊かで、御所の雰囲気が残る、建物群となっています。
 境内の庭園は素晴らしく、国の史跡に指定されています。「霧島の庭」といわれる、小堀遠州の庭、相阿弥作の池泉庭園が特に有名で、多くの人が訪れます。茶室好文亭前の庭も見所でしょう。
 この寺は度々の火災から、寺宝をまもり、多くの文化財が残っています。襖絵、杉戸絵のほか、国宝の将軍塚の「青不動」も忘れずにご覧ください。ここの寺院ではもう一つ、特筆すべき事項があります。青蓮院にて書体の流派を開いた伏見天皇の皇子による、公文書の書体「御家流」は有名です。今も継がれているのでしょうか。春と秋の夜間の公開日にはライトアップされた庭内を訪れる多くの人となる、京都の名所寺院のひとつです。
次回はこの、青蓮院の隣の智恩院と八坂神社を訪れる予定です。

今日の寺社データ

ブログ公開日
2020/9/13
登録番号
京都撮り歩き(85)
場所名
青蓮院
魅力メモ ウキペデア
青蓮院は、京都市東山区粟田口三条坊町にある天台宗の寺院。青蓮院門跡とも称する。山号はなし。開基は伝教大師最澄、本尊は熾盛光如来である。現在の門主は、旧伯爵東伏見家出身の東伏見慈晃
アクセス・連絡先
京都市営バス「神宮道」下車、徒歩3分 地下鉄東西線 「東山駅」下車、徒歩5分
行き先分類
東山山麓の寺社、
エリア③-1
知恩院と八坂神社周辺散歩
足を伸ばして一緒にいかが
知恩院、青蓮院、八坂神社
追加エピソード
青蓮院は、梶井(現在の三千院)、妙法院と共に、天台宗の三門跡寺院とされる(天台三門跡)。「門跡寺院」とは皇室や摂関家の子弟が入寺する寺院のことであり、青蓮院は多くの法親王・入道親王(皇族出身で親王の称号を与えられた僧侶)が門主(住職)を務め、格式を誇ってきた。江戸時代に仮御所となったことがあるため「粟田御所」の称もある。
鑑賞ポイント
青蓮院では、例年春と秋に期日を区切って夜間拝観を実施し、庭園のライトアップを行っている。龍心池、跨龍橋、洗心滝
行事・特別公開
お勧め建物
本堂、宸殿、小御所、華頂殿(書院)、叢華殿、好文亭(茶室)などがあるが、いずれも古いものではない。各建物(好文亭除く)は渡り廊下でつながれている。
特殊建物
茶室好文亭と燈篭、龍心池、跨龍橋、洗心滝
お勧め文化財
お勧め仏像
お勧め絵画
日本三不動の一つ青不動明王(国宝)
お勧め庭
庭園は室町時代の相阿弥作と伝える築山泉水庭、江戸時代の小堀遠州作と伝える霧島の庭などがある。大小1,000の照明器具による芸術的なレベルの高い景観照明です。その貴品と格調高い池泉廻遊式庭園や、境内全域をあますところなくライトアップいたします。諸堂の内部を拝観され、その後、ライトアップされた庭園を直接散策できます。
パワースポット
花暦 花・時期
門前の大楠木、霧島つつじ
京都観光NAVI
天台宗の京都五ヶ室門跡の一つ。宗祖伝教大師以来の比叡山上の住坊「青蓮坊」が発祥。その京都での里坊として天台座主行玄が平安後期に院の御所に準じて建立。「青蓮院」と称した。殿舎の中心は初め白川坊にあり、後に吉水坊に移り、現在地は十楽院のあった場所である。平安末期からは門主に代々入道親王や法親王を迎え、明治に至った。世に粟田御所と呼ばれている。第3世門主の慈円の時に最も栄えた。法然や親鸞を庇護したので浄土宗や浄土真宗の聖地になっている。天明の大火(1788年)の際、後桜町上皇の仮御所になった。そのため境内地全域約1万坪は国の史跡に指定され、宸殿、小御所、熾盛光堂等の建物と池泉回遊式の庭園がある。日本三不動の一つ青不動明王(国宝)を有し、篤く信仰されている。門前の楠の大木は京都市の天然記念物東山山頂には飛地境内の大日堂と将軍塚があり、庭園やそこからの市街の展望もすばらしい。
その他情報1
国宝「青不動明王」があり格式の高い門跡寺院です。(門跡寺院とは、門主が皇室又は摂政関白家によって受け継がれてきたお寺のこと)ご本尊は非公開です。今はご本尊のお厨子の前にお前立ち像が奉納されております。合掌して「ボロン ボロン ボロン」とお唱えしてお参り下さい。春と秋には夜間ライトアップが開催されます。
その他情報2
国宝の青不動は奈良国立博物館に寄託されていましたが、現在は将軍塚の青龍殿に祀られており、新たな青蓮院の名所となっています。庭園は粟田山を借景にしてその山裾を利用した池泉回遊式庭園で相阿弥作と伝えられています。
公的案内資料
http://www.shorenin.com/haikan/


「青蓮院門跡」です、築地塀の五本線の白線は格式の高さを示します。
入り口付近の楠木はスライドをご覧ください。

「龍心池」です。相阿弥作といわれています。
境内詳細はスライドをご覧ください。

青蓮院全景です。粟田山の麓にあります。
               

                                      

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