日曜日の古典落語(第93回)人形買い(227)、仙台高尾(228)

 今週の古典落語は「人形買い」と「仙台高尾」を聴いてみることにしました。これまで、お勧めした古典落語のデータ200点を調べながら、ダブらないよう、注意して選定しています。この2席は良く知られた噺ですが、残っていました。珍しく、多くの演者のアルバムが残っています。2席を分類しますと、長屋噺と廓噺となります。
 「人形買い」は三木助の十八番ですが、手許にありませんでした。手許は「人形買い」が1枚「仙台高尾」が2枚だけでした。「人形買い」は上方盤もあり、東西どちらでも有名な噺でしょうか。どちらも、Youtubeで聴くことが出来ますので、お試しください。
 「人形買い」は節句の時期に演席に採りあげられる噺で、長屋の住人に神道の信者、占い師、講釈師が登場します。神道の信者から、ちまきをもらい、返礼のため長屋のメンバが人形を買うことになり、安く買い叩いて、残った金で酒を飲もうともくろむが、2体の人形の選定を住人に尋ねるが、見料を取られる。最後、神道の信者に差っぴかれるとどうなるかというお噺
仙台高尾」は反魂香というように解説書に併記されていますが、実際に聴いた噺は廓噺でした。仙台公に見初められた、花魁、高尾と仙台公のやり取りの詳細を語る噺でした。園生」「金馬」とも、反魂香の部分を演じられることがなく、当時の花魁(高尾)の博識と芸達者を次々に上手く語ってくれます。いまどき、こんな趣味人はいないでしょうというお噺。反魂香は別の機会に聴いてみる事にします。

今週の落語

日時 2018・6・10
ジャンル 落語
音源 Youtube
演題 人形買い 仙台高尾(ハンコンコウ
演者 六代目三遊亭園生 三遊亭金馬
分類
出典
その他演者名







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古典コテン落語ラクゴ100セキ スケ 89 落語読本 矢野誠一 226
演題コメント この噺の代表的な噺家は、三代目桂三木助といわれるがモトになかった。長屋ナガヤタスいのほのぼのしたハナシアツめたカネ一杯イッパイみたいが、人形ニンギョウエラびを長屋ナガヤのメンバにタノむ、住人ジュウニン講釈コウシャク上手ウマげられる。おカエしにシュン五月ゴガツ人形ニンギョウはどれになるかというおハナシ 反魂香と解説カイセツショ併記ヘイキされているが、エンショウ金馬キンバとも、花魁オイラン高尾タカオにほれた、仙台公センダイコウ高尾タカオ贅沢ゼイタクいかたをコマかく、カタる、当時トウジ大名ダイミョウクルワアソびの詳細ショウサイカタるおはなし。反魂香は長屋ナガヤばなしですが、今日キョウハナシマッタくのクルワハナシでした。

同じ高尾ですが上の2席と異なり、紺屋高尾は別の噺のようです。


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