京都撮り歩き(68)宇治の平等院を巡る

 今日の京都撮り歩きは世界遺産の宇治の平等院をご案内いたします。宇治川を渡ると、今も俗世を離れた別天地です。10円硬貨のデザインはこの平等院の鳳凰堂から作られたことはどなたもご存知でしょう。本尊「阿弥陀様」を安置する阿弥陀堂の屋根の上の対に鳳凰がいることにより、鳳凰堂と呼ばれています。
 筆者が訪れた頃は工事中でその後、美しい姿が再現され、独特の朱色に変わりました。この鳳凰堂は池越しに見るために設計されており、意外に小さい建物でした。
 現在、屋根の上の鳳凰はレプリカで本物は鳳翔館に納められています。鳳凰堂は中央の中堂と左右の翼堂と尾堂で構成されいます。スライドで数多く撮っております。是非ご覧ください。
 極楽浄土を再現しようとして、作られたもので、古くから何度も改修して、現在に至っています。釈迦没後2000年以降の末法思想を極楽浄土として、多くの貴族が浄土庭園を作ったとされ、現存する、平等院もその一つです。造営にかかわった、民衆の苦労がしのばれる、建物です。
 当初は多くの堂宇が建てられたが、足利尊氏と楠木正成の戦のおり、伽藍が焼け、爾来、鳳凰堂、観音堂、鐘楼が残るのみとなりました。夕日に照らされ、ぼんやりと浮かぶ、「阿弥陀如来座像」は一見に値します。尚、「阿弥陀如来座像」を作った「定朝」は京仏師の祖とされています。
 宝物の多くはミュージアム鳳翔館をごらんください。「阿弥陀如来座像」の居られる鳳凰堂内部は別途見ることができます。また、鳳凰堂裏側に廻り、身近に、建物の仕組みもご覧ください。2つの子院(浄土院、最勝院)の庭なども忘れずにご覧になれば、いかがでしょうか。明日は山科の毘沙門堂をご案内します。

今日の寺社データ

ブログ公開日2020/7/11
登録番号京都撮り歩き(68)
場所名平等院
魅力メモ ウキペデア平等院は、日本の近畿地方の、京都府宇治市宇治蓮華に所在する、藤原氏ゆかりの仏教寺院。山号は朝日山。開基は藤原頼通、開山は明尊。本尊は阿弥陀如来坐像。 宗派は17世紀以来天台宗と浄土宗を兼ね、現在は特定の宗派に属さない単立寺院となっていて、最勝院と浄土院が年交代制で共同管理している。 鳳凰堂で世界に広く知られている
アクセス・連絡先西日本旅客鉄道(JR西日本)奈良線宇治駅下車 東へ徒歩10分 京阪電鉄宇治線宇治駅(京阪宇治駅)下車 徒歩10分
行き先分類宇治市と京都郊外
エリア分類12-1
万福寺から平等院へ行く
足を伸ばして一緒にいかが万福寺、宇治神社、宇治上神社、(三室戸寺)平等院
追加エピソード平安時代後期にあたる11世紀以来保持されてきた数々の建造物を中心とする寺宝と文化財は、往時の思想・文化を今に伝える。平等院と周辺地域は琵琶湖国定公園指定区域の一つである「宇治川沿岸地区」の中核をなす。平成6年(1994年)に登録されたユネスコ世界遺産「古都京都の文化財」の構成物件
鑑賞ポイント鳳凰堂,阿弥陀如来坐像,木造雲中供養菩薩像 52躯,鳳凰堂中堂壁扉画(ほうおうどう ちゅうどう へきひが)14面,木造天蓋,鳳凰(鳳凰堂中堂旧棟飾),梵鐘
行事・特別公開
お勧め建物鳳凰堂
特殊建物観音堂、釣鐘堂(重要文化財)
お勧め文化財日本三名鐘の一つ、「形の平等院」の文様デザイン。複製は鐘楼でつくことができる。
お勧め仏像阿弥陀如来坐像,木造雲中供養菩薩像 52躯
お勧め絵画凰堂中堂壁扉画(ほうおうどう ちゅうどう へきひが)14面(国宝),木造天蓋,鳳凰(鳳凰堂中堂旧棟飾)
お勧め庭浄土庭園と阿字池 洲浜が再現修復
パワースポット
花暦 花・時期藤・睡蓮・紅葉の頃
京都観光NAVIときの権力者、関白藤原道長が左大臣源重信の婦人から譲り受けた別業を、その子頼通が永承7年(1052)にこれを仏寺に改め、平等院としました。永承7年は末法初年に当たるとされ、末法思想が貴族や僧侶らの心をとらえ、極楽往生を願う浄土信仰が社会の各層に広く流行していました。その翌年の天喜元年(1053)には平等院の阿弥陀堂(鳳凰堂)が落慶し、堂内には、平安時代の最高の仏師定朝によって制作された丈六の阿弥陀如来坐像が安置され、華やかさを極めたとされています。約1000年前に建立された建造物や仏像が今に伝えられ、世界遺産にも登録されております。
その他情報11052年、藤原頼通によって開かれた寺院。世界文化遺産に登録されており、国宝も数多い。中でも圧巻は十円硬貨にもデザインされている鳳凰堂。仏師・定朝作の阿弥陀如来坐像が安置された御堂が、阿字池に映る美しい姿を楽しんでほしい。
その他情報2当時、絶対の権力を誇った関白藤原頼通(ふじわらのよりみち)が、父 道長より譲り受けた別業(※当時の別荘)を仏寺に改め、平等院としたのが始まりです。当時は「末法思想(まっぽうしそう)」が広がっていた時代。極楽往生を願う人々が目にしたそれは、まさに西方極楽浄土が現出したかのような感動だったことでしょう。池の中島に建てられた建築は、あたかも極楽の宝池に浮かぶ宮殿のようです。
公的案内https://www.byodoin.or.jp/



「平等院」入り口です。
宇治橋を越えると西方浄土された。元は源融の隠居所

鳳凰堂(阿弥陀堂)」と阿字池です。最近、修復されました。
10円のデザインでお確かめください。詳細はスライドをご覧ください。

鳳凰です。屋根の両側に対で飾っていますが、
本物は鳳翔館にあります。

この鐘は三名鐘の一つ「形の平等院」です。つくことができます。
本物は鳳翔館にあります。是非文様をご覧ください。
 
「観音堂」です。戦火のあと、多くの伽藍が失われ、
この質素な建物が残っています。
 

          

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