続自由時間のクラシック〔670〕現代の名ピアニストのJorge Boletを聴く

  今日の続自由時間のクラシックはハバナ出身でアメリカで活躍したピアニストの「Jorge Bolet」のアルバムをいくつか聴いてみることにします。彼の名前は初めて知りました。戦後、GHQのメンバとして、日本でオペラ公演を指揮したそうです。

 ピアニストとで名前を知られるまで、随分苦労したそうでうが、今でも、リストとショパン弾きで名前が残っています。難曲をいとも簡単に弾きこなしたとあり、1937年にニューヨークでデビュー・リサイタルにはラフマニノフ、ホロヴィッツ、エルマン、ピアティゴルスキーらが駆け付けたといわれています。亡くなられて30年は過ぎていますが、歴史上偉大なるピアニストの一人が段々、忘れ去られていく時代になってきました。

 今でも、指南書のレコ芸500(2017)では5点も推されており、プロの評論家の思い入れの評価が高い演奏家の一人です。他の指南書でもいくつか推されており、整理してみると、下の表の通りとなりました。手許にはたった4点しかありませんが、Youtubeで検索すると、驚くほど数多くみつかりました。指南書の推すアルバムはほぼ聴けそうです。やがて、絶版となり、CDショップから、消えていくのでしょうか。

 いつものように「人となり」を簡単にピックアップしますと「キューバのハバナに生まれ、フィラデルフィアのカーティス音楽学校にてレオポルド・ゴドフスキーとデヴィッド・サパートンに師事。ラフマニノフの従兄であり、リストの弟子でもあったアレクサンドル・ジロティにも師事し、ジロティの下で自身の演奏スタイルを確立した。1939年から1942年まで母校カーティス音楽学校で教鞭を執るが、1942年に米軍に入隊し、GHQの一員として日本に派遣された。日本滞在中に、ギルバート&サリヴァンのオペレッタ『ミカド』の日本初演を指揮した。」とありました。

「ピアニストとして名声に恵まれるようになったのは、ようやく1970年代初頭になってからであり、カーネギーホールでの演奏によって評価を確かなものにした。ボレットは、ある批評家が述べたように、「長年の無視に傷ついていた」ものの、まさにあらん限りの能力を発揮した。その驚異的な演奏は、近年のフィリップス・レコードにおける「20世紀の偉大なるピアニスト」シリーズのCDでも確認することができる」ともありました。

 さらに「ボレットは、とりわけロマン派音楽の大作の演奏や録音によって記憶され、リストとショパンの解釈は特に有名である。また、トランスクリプションやもの珍しいレパートリーにも精通し、ゴドフスキーの恐ろしく演奏の至難な作品の、その多くを作曲者本人に師事して、自分のものとしていた。」ともありました。

 詳しい経歴がウキペデアに記されています。ご一読ください。今日は手許のアルバムから「Schumann's Carnaval」を聴きながら、ブログを纏め、膨大な難曲リストから、聴きやすいアルバムを選んで「Chopin: Barcarolle」、「Liszt 'La Campanella」、「Franck Prélude」、「Liszt Transcriptions of Songs by Schubert」と「Rachmaninoff Paganini Rhapsody」の計5点を聴いてみることにします。省いた★★★は名曲・名盤です、是非いくつかお試しください。

今日のお勧め曲

公開日                         2022/7/5

演奏家名                         Jorge Bolet

読み                           ホルヘ・ボレット

音源                                                                                Youtube

出生地:                                                                      キューバ ハバナ

生年                                                                               1914年11月

死亡:                         1990年10月

分類                          鍵盤楽器奏者

知名度                       名ピアニスト(指揮者)

レコ芸500 2017 &200CDピアノ秘密 、ピアノの名曲名盤1053の推薦曲

フランクピアノ曲集 前奏曲、コラールとフーガ

リスト超絶技巧練習曲集

ショパン ピアノ協奏曲1番、、夜想曲2番

シュベルト 魔王 リスト編曲

ショパン バラード◎

フランク 交響的変奏曲◎

リスト ピアノ協奏曲

シューベルト ピアノソナタ第20番◎

チャイコフスキー ピアノ協奏曲1番◎

レコ芸500 2017に5点推薦◎

人となりウキペデア他より ホルヘ・ボレットはピアニスト・指揮者である。姓名の日本語表記は、一時フランス語読みの「ボレ」と表記されていたが、当人の出身地キューバの公用語であるスペイン語にもとづいて「ボレット」に表記が統一された。 フランツ・リストを主人公とした1960年公開の映画『わが恋は終わりぬ』(ダーク・ボガード主演)では「リスト弾き」の名声を生かし、サウンドトラックでリストの作品を演奏し、注目を浴びました。

推薦図書

レコ芸500 2017 音楽之友社 (最新版・名曲名盤)◎

200CDピアノとピアニスト 立風書房

200CD ピアノの秘密 立風書房◎

クラシック不滅の名盤2007 音楽之友社

名盤鑑定百科 各編 吉井著

ピアノの名曲・名盤1053 音楽之友社 ◎

私だけのクラシック、宮城谷

手許CD(4) 詳細は下記

Youtube検索結果より 

視聴回数の多い、短い曲抜粋

GEORGE GERSHWIN Rhapsody in Blue JORGE BOLET

Bolet - Chopin Nocturne Op. 55 No. 1

Chopin: Barcarolle in F sharp, Op. 60 ★★

Frédéric Chopin - Berceuse, Op. 57 | Jorge Bolet

Jorge Bolet plays Liszt 'La Campanella', from Paganini Etudes, S.141 ★★

20分以上のアルバム抜粋

Jorge Bolet Chopin-Godowsky 1988

Jorge Bolet plays Chopin and Liszt ★★★

JORGE BOLET Live Recital 6 November 1981 MENDELSSOHN CHOPIN FREIBERG

Schubert : Wanderer Fantasy D760 / Jorge Bolet (live)

Jorge Bolet plays Franck Prélude, aria et finale ★★

JORGE BOLET plays SCHUBERT - PIANO SONATA D. 959

Jorge Bolet plays Schumann Fantasie, Op. 17 (1960)

Jorge Bolet Plays Schumann's Carnaval (1986)

Jorge Bolet plays Tchaikovsky Concerto No. 1 in B flat minor Op. 23

Jorge Bolet Liszt 9 Etudes d'exécution transcendante (Rec. 1959) ★★★

Bolet plays Liszt - 12 Etudes d'execution trascendante ★★★

Jorge Bolet, pianist. Liszt Transcriptions of Songs by Schubert. (1983) ★★

Liszt - Liebesträume, Consolations, Etudes.. + Presentation 

     (reference recording : Jorge Bolet) ★★★

Liszt - Sonata in B Minor - Jorge Bolet - 1969 ★★★

ORGE BOLET Recital (and Interview by Fred Calland) International Piano Festival 1974

Rachmaninoff Paganini Rhapsody - Bolet 1967 ★★

RACHMANINOFF PIANO CONCERTO 3 JORGE BOLET 'LIVE' 1988 ★★★

Rachmaninov Piano Concerto No: 2 Jorge Bolet - Piano★★★

Jorge Bolet - Prokofiev Piano Concerto No.2 (1953)★★★

JORGE BOLET Last Carnegie Hall Recital 16 April 1989 NEW YORK ★★★

ミックスリスト - ホルヘ・ボレット ★★★

指揮者追加情報 1960年当時は、ボレットの演奏はロマンチックな妙技に着目しすぎているとして、アメリカの音楽批評家からは評価が低かった。1974年のカーネギーホールのリサイタルを経て、高い評価を獲得した。1968年から1977年の間、インディアナ大学でピアノの教授を務めた。1977年には、ルドルフ・ゼルキンの後を継いで、カーティス音楽院のピアノ科のトップに就任した。ボレットは、とりわけロマン派音楽の大作の演奏や録音によって記憶され、リストとショパンの解釈は特に有名である。また、トランスクリプションやもの珍しいレパートリーにも精通し、ゴドフスキーの恐ろしく演奏の至難な作品の、その多くを作曲者本人に師事して、自分のものとしていた。


「Jorge Boletの手許リスト」です。
初めて聞く演奏家でしたが、4点も集めていました。

Chopin: Barcarolle in F sharp, Op. 60」です。
この曲以外にショパンの曲は数多く聞くことができます。

「 Liszt 'La Campanella', from Paganini Etudes, S.141」です。
この曲も評判の曲です。リストの練習曲は是非いくつかお試しください。

「Franck Prélude, aria et finale」です。こちらもお勧めの演奏です。


Liszt Transcriptions of Songs by Schubert. 」です。
評判の演奏アルバムです。お試しください。



「Rachmaninoff Paganini Rhapsody - Bolet 1967」です。
こちらもいかがでしょうか。
難曲のRachmaninoffピアノ協奏曲2,3番もきけます。


追記
この趣味のブログも2016年開始以来、おかげさまで2200回をこえ、世界中から15万回のご高覧を得てきました。今週でクラシックの現在の名指揮者、演奏家シリーズも100人をご紹介することになります。
続自由時間のクラシックでは、曲の紹介より、指揮者、個人の演奏家と室内楽団アルバムを中心にお勧めしており、これまで、凡そ、300人(団体)をお勧めしたことになります。来週から、これまで、お勧めしました。指揮者、鍵盤楽器、弦楽器、管楽器奏者、室内楽団の順に整理したリストの提示を予定しています。

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