日曜日の古典落語(第106回)犬の災難&熊の皮

 今週の古典落語は「犬の災難」と「熊の皮」を選んでみました。この2席は初めて聴く噺です。「犬の災難」は「猫の皿」を志ん生が改作したもので、「意地汚い、酒飲み」を演じる噺です。上方から、四代目柳家小さんが改作し、志ん生がさらに、犬に改作したとのこと。落語の世界では、著作権はどういう扱いになるのでしょうか。
 上方の演題を改作することは良くあるようですが、同じ、東京落語でもあるのは初めてです。元の師匠と袂を分けて、新しい、落語会を作った場合は、自分の門下に改作するのでしょうか。
 「熊の皮」は比較的短い噺で、恐妻家に教えてもらうお礼の口上が亭主が出来ないまま、医者のうちに出かけた、亭主、案の上、すっかり忘れてしまうが、敷き物の「熊の皮」で思い出すという、言葉遊びの噺。昔は女房に尻にひかれた亭主のことを「熊の皮」と称したようです。桂文楽の噺を聴きたかったが、Youtubeでもみつからなかった。昔はもっと、お色気がある噺で禁演落語にあったとのこと。 短い2席ですが是非、お試しください。

今週の落語


日時 2018・9・16
ジャンル 落語
音源 Youtube
演題 犬の災難 熊の皮
演者

分類
出典
その他演者名




推薦本 落語読本 矢野誠一 71 落語読本 矢野誠一 96
ココロザシ滑稽コッケイバナシ
演題コメント 「猫の災難」を「犬の災難」に改作しました。その理由は不明ですが、三代、四代、五代目の小さんが演じており、元々は柳家の持ち根多だからではないかと思われるハナシ。鯛ではなく、隣に届いた鶏を預かったという設定 「近所のお医者の先生が出入りしているお屋敷でお祝いごとがあり、届いたお赤飯をおすそ分けしてもらったので、お礼の挨拶に行く。くれぐれも『女房がよろしく申しておりました』と伝えるのを忘れちゃいけないよ」 口上コウジョウワスれたが熊の皮で思いだした。その簡単カンタン内容ナイヨウナニ


志ん朝の名演が有ります。オチは「食わん、食わん」

文楽はなかったが柳枝の噺が聴けます。

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