京都撮り歩き(74)洛中の北野天満宮を巡る

今日の京都撮り歩きは天神さんの名前で知られている。北野天満宮を御案内します。藤原氏の奸計により、大宰府権師に左遷され、かの地で無念の死を迎えた菅原道真は、よくご存知とおもいます。
 非業の死を遂げたものが、この世に祟りをもたらすという、怨霊・御霊信仰はこの時代は支配的に受け入れられ、彼らを祀ることにより、平穏を採り戻そうとしました。
 この北野天満宮は北野の農民が信仰している、「天の神」の祠に菅原道真を祀ったことが始まりで、藤原氏と歴代天皇も行幸する、鎮魂社として、建立された。爾来、天神信仰(火雷神、疫神、天満天神)は国内に広く普及した。この北野天満宮が中心をなしている。京都には菅原道真ゆかりの、管原院天満宮、管大臣神社もあります。
 北野天満宮は見所の多い社で建物の構造と意匠、狛犬、なで牛、梅林、御土居の紅葉、宝物殿(絵巻物 国宝『北野天神縁起絵巻きたのてんじんえんぎえまき(承久本じょうきゅうぼん)』。)、歌舞伎発祥の地、秀吉の大茶会の様子、絵馬所等、じっくり時間を取って、見学ください。やはり、道真の月命日の25日は避けた方がよさそうです。
 現代の建物は豊臣秀頼の時代に作られもので、入母屋造りの本殿と向拝付きの拝殿を石の間でつなげた、八棟造り*といわれ、日光東照宮にも用いられたことから、権現造りといわれる。神の空間と人の空間を石の間でつないで、一棟化した、始まりで、国宝に指定されています。祈祷をする場合は拝殿に昇殿可能となります。中門は「三光門」と呼ばれ、意匠の素晴らしさに眼を奪われます。
出来るだけ、写真に収めましたが、撮り忘れは、グーグルの画像検索、公式HP等で追加しました。
 *建物構造、意匠については下記資料①-③を狛犬と御土居の解説は④が詳しいので参照ください。
  ①原色日本の美術 ⑯、神社と霊廟 ⑧、絵巻物 小学館編
  ②イラストで学ぶ、京都の文化財 淡交社編
  ③古建築の細部意匠 近藤豊著
  ④おけいはん   
          第三十二回 京の狛犬 
          第百三回 御土居(おどい)
 
今日の寺社データ

ブログ公開日
2020/8/02
登録番号
京都撮り歩き(74)
場所名
北野天満宮
魅力メモ ウキペデア
北野天満宮(きたのてんまんぐう)は、京都市上京区にある神社。旧称は北野神社。二十二社(下八社)の一社。旧社格は官幣中社で、現在は神社本庁の別表神社。神紋は「星梅鉢紋」。通称として天神さん・北野さんとも呼ばれる。
アクセス・連絡先
市バス「北野天満宮前」下車すぐ、または嵐電「北野白梅町駅」下車、徒歩約7分
行き先分類
エリア⑥  -3
洛西の寺社
北野天満宮から千本通りをたどる
足を伸ばして一緒にいかが
北野天満宮、平野神社、わら天神
追加エピソード
道真没後20年目、朝廷は道真の左遷を撤回して官位を復し、正二位を贈った。天慶5年(942年)、右京七条に住む多治比文子(たじひのあやこ)という少女に託宣があり、5年後にも近江国の神官の幼児である太郎丸に同様の託宣があった。それに基づいて天暦元年6月9日(947年)、現在地の北野の地にあった朝日寺(東向観音寺)の最鎮(最珍)らが朝廷の命により道真を祀る社殿を造営し、朝日寺を神宮寺とした。後に藤原師輔(藤原時平の甥であるが、壮大な社殿に作り直されたという。中世になっても菅原氏・藤原氏のみならず足利将軍家などからも崇敬を受けた。
鑑賞ポイント
本殿、拝殿と楽の間 八棟造り
行事・特別公開
お勧め建物
御本殿前に建つ三光門(重文)、本殿、拝殿と楽の間 八棟造り
特殊建物
「御土居」
お勧め文化財
お勧め仏像
お勧め絵画
北野天神縁起
お勧め庭
梅苑、もみじ苑
パワースポット
「学問」「至誠」「芸能」「厄除」の神さまとなで牛
花暦 花・時期
梅と紅葉 ゆかりの梅が約50種・約1,500本植わり、2月から3月にかけて梅苑。青もみじ・紅葉の時季に特別公開される「史跡御土居のもみじ苑」。「御土居」は天正19年(1591)に豊臣秀吉によって造られた洛中を囲む土塁で、境内に遺る御土居一帯に約350本のモミジが植わり、もみじ苑と呼ばれています。
京都観光NAVI
天暦元年(947)に創建された、全国に約1万2000社ある天神社・天満宮の総本社。平安時代に学者・政治家として活躍した菅原道真公を御祭神とし、現在は学問の神様としての信仰が厚いため、多くの受験生らが参拝に訪れる。国宝である御本殿は豊臣秀頼公が造営したもので、八棟造と称される絢爛豪華(けんらんごうか)な桃山建築。毎月25日の縁日では宝物殿の特別公開が行われ、境内には多くの露店が立ち並んでにぎわいを見せる。また、梅と紅葉の名所としても名高い。西陣・上七軒で花街巡りの旅北野天満宮を含む、京都で最も古い花街・上七軒や、歴史ある西陣界隈を散策する
その他情報1
全国に約12,000社ある天満宮・天神社の総本社、北野天満宮は天暦元年(947)創建。ご祭神は平安時代の貴族・菅原道真です。その歴史はというと・・・昌泰2年(899)、優れた才能の持ち主であった道真は右大臣となり、国家の政務を統括します。しかし昌泰4年(901)に突如、無実の罪で太宰権帥に左遷され、その2年後、太宰府にて命を落としました・・・ 道真の死後、京都でさまざまな天災などが起きたことから、これを無念の死を遂げた道真の成せる業と考え、その御霊を鎮め、都を守護する社として北野天満宮が創建されました。のちに、“天神さま”と崇められ、主に「学問」「至誠」「芸能」「厄除」の神さまとして、今も変わらず人々に信仰され続けています。
その他情報2
境内を歩くと、至るところでさまざまな「牛像」に出会います。これは道真が丑年に生まれ、墓所を決めたのが牛であったなど牛に関わる伝説が多く伝わり、“天神さんのお使い”とされてきました。通称“なで牛”と呼ばれ、頭を撫でると学業成就などの御利益があるそう
公的案内資料

「北野天満宮」全景です。広大な敷地に社が点在しています。
梅林、もみじ苑もあります。写真左上方向に平野神社があります。

「北野天満宮案内図」です。左側が御土居。
凡その建物配置は必須。宝物殿も忘れずに見学ください。


「写真は楼門付近」丁度、25日に訪れたので、大混雑、
多くの屋台が鳥居から楼門まで続く。上七軒のきれいどこもみかけました。

北野天満宮「社殿」です。欄間・木組などの意匠が素晴らしい。

「八棟造り」の建物、正面が石の間 詳細はスライドをご覧ください。

「一角獣?」珍しい狛犬です。狛犬は境内にいくつかいます。

「三光門」前に鎮座する巨大な狛犬。なで牛はスライドをご覧ください。
       
                   

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