名作をYoutubeで聴く(42) 宮本輝を聴く

  今日の名作をYoutubeで聴くは関西出身の現代小説作家の「宮本輝」の作品をいくつか選んできいてみます。今年の5月から、このシリーズをはじめ、孫向けの童謡・絵本作家の作品を除くと、ようやく、50人ほどの作家が登場したようです。中でも関西出身は数人ほどで、関西独特の表現が日本全体で受け入れられるには、さすがにいくつか、垣根があるようです。 

 最近は眼鏡がないと、本を読むことが難しくなり、新しい小説作品を読む機会が減りつつあります。何とか、横着して、BGMを流しながら、朗読で聴けば、良いだろうと、このシリーズを始めた次第です。とりあえず、150人ほどの作品が聴くことを目標にしており、毎回、作家さん、一人、2-3点も聴ければ充分でしょうか。

 今日の「宮本輝」は兵庫県出身ですが、大阪の「河」を題材にして、太宰治賞を受賞し、同じ河シリーズの「蛍川」で芥川賞を受賞されて、一躍、全国的に有名になられた作家です。神戸の空襲を題材にした、「野坂昭如」と比較すると、正統派の文学作品を世に送り出している作家といえます。直木賞、芥川賞、太宰治賞の3賞の選定基準はよく分かりません。

 この「宮本輝」はYoutubeを検索すると、御自分の作品の紹介に加え、多くの著名な作品の読みどころを数多く、平易に解説されておられ、将来、作家を目指す方には参考になるのでしょう。巷では直木賞、芥川賞の発表があり、新しい人気作家が登場してくる時期のようです。現代小説作家は今日の「宮本輝」が持つ、輝かしい賞暦が作家として、必須条件になるようです。若者の活字離れが進み、スマホやPCで手軽に本が読める時代に変化しています。出版業界もデジタル化に対応した、本つくりに変わってくる時代でしょうか。

 ウキペデアで「人となり」を読むと、「雨宿りに立ち寄った書店で某有名作家の短編小説を読んだところ、書かれていた日本語が『目を白黒させるほど』あまりにひどく、とても最後までは読み通せなかった。かつて文学作品を大量に読んだことがある自分ならば、もっと面白いものが書けると思い、退社を決め、小説を書き始める。それでも数年は芽が出ず、生活も苦しくなる。其の折、知人を通じて作家・編集者で「宮本輝」の名付け親でもある池上義一(短編小説作家)に出会い、作家としての指導を受ける。同時に池上の会社に雇って貰う。」とあります。

 太宰治賞や芥川賞を受賞し、一躍、流行作家になり、人生を一変したような作家でしょうか、ご苦労は大変だったそうです。現在では、太宰治、芥川龍之介以上の膨大な作品を世に出されています。まず、作品量に驚きます。年齢的にも、子供の時代の友達と出身高校は同じで、同時期、通った人のはずですが、普通のサリーマン人生とはどこで、変るのだろうかと思いました。

 前置きが長くなりました。現代の流行作家だけに、本は数多くでています。Youtubeで検索すると、主な有名作品の朗読版他がいくつか、投稿されています。手許の作品とあわせる、充分満足できる日でしょうか。今日は手許の長編「泥の河」を聴きながら、「五千回の生死」、「手紙」と「蛍川 1987」の3点を選んで聴いてみることにします。

宮本輝作品をYoutubeで聴く

公開日                         2021・10・24

作家名                          宮本 輝

読み                             マ行

音源                           Youtube

出生地:                        兵庫県神戸市

死亡:                          ー

分類                           現代小説

主な賞暦と作品

1977年(昭和52年) - 『泥の河』で第13回太宰治賞

1978年(昭和53年) - 『螢川』で第78回芥川賞

1987年(昭和62年) - 『優駿』で第21回吉川英治文学賞

2004年(平成16年) - 『約束の冬』で第54回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門

2010年(平成22年) - 『骸骨ビルの庭』で第13回司馬遼太郎賞

2010年(平成22年) - 紫綬褒章

2019年(平成31年) - 「流転の海」で毎日芸術賞

2020年(令和2年) - 旭日小綬章[1]

主な代表作

『泥の河』(1977年)

『螢川』(1977年)

『道頓堀川』(1978年)

『錦繍』(1982年)

『流転の海』(1984年-2018年)

『優駿』(1982-86年)

『彗星物語』(1992年)

2000年以降の作品抜粋

『睡蓮の長いまどろみ』上・下、文藝春秋、2000年 のち文庫

『森のなかの海』上・下、光文社、2001年 のち文庫

『天の夜曲』(流転の海 第4部)新潮社、2002年 のち文庫

『星宿海への道』幻冬舎、2003年 のち文庫

『約束の冬』上・下、文藝春秋、2003年 のち文庫

『にぎやかな天地』上・下、中央公論新社、2005年 のち講談社文庫 2012

『花の回廊』(流転の海 第5部)新潮社、2007年 のち文庫

『はじめての文学 宮本輝』文藝春秋、2007年

『宮本輝全短篇』全2巻、集英社 2007年

『骸骨ビルの庭』上・下 講談社、2009年 のち文庫

『三千枚の金貨』上・下 光文社、2010年 のち文庫

『三十光年の星たち』上・下 毎日新聞社、2011年 のち新潮文庫

『慈雨の音』(流転の海 第6部) 新潮社、2011年 のち新潮文庫

『水のかたち』上・下 集英社、2012年

『いのちの姿』集英社、2014年

『田園発 港行き自転車』上・下 集英社、2015年

ウキペデアほかより抜粋 宮本 輝は、日本の小説家。本名は宮本正仁。兵庫県神戸市に生まれる。後、愛媛県、大阪府、富山県に転居。関西大倉中学校・高等学校、追手門学院大学文学部卒業。サンケイ広告社でコピーライターとして働いたが、20代半ば頃から当時の呼称で「不安神経症」、現在のパニック症候群に苦しんでおり、サラリーマン生活に強い不安を感じていた。苦節を経て、いくつもの文学賞を受賞した。

手許CD(3) 泥の河、胸の香り、夜桜

Youtube検索結果

宮本輝「泥の河」(朗読:橋爪功)

朗読 宮本輝 五千回の生死

朗読 『 手紙 』 宮本 輝 作

【朗読】宮本輝「時計屋の息子」

【猫と読む】宮本 輝「星々の悲しみ」【ちまのひとり言】

蛍川 1987(映画化作品)

宮本輝「錦繍」について語る

『流転の海 第9部 野の春 - 宮本 輝』

宮本輝「命の器」

道頓堀川 宮本輝 朗読1

宮本輝  「雨の記憶と楽園への唄々」 (TRAILER)

カフェトーク/宮本輝さん 2021_06_21

   ・他書評など、数多くあります。

作家補足事項 1977年(昭和52年)に自身の幼少期をモチーフにした『泥の河』で、第13回太宰治賞を受賞してデビュー。翌1978年(昭和53年)には『螢川』(「文芸展望」第19号、1977年10月)で第78回芥川賞を受賞し、作家としての地位を確立する。1987年(昭和62年)に『優駿』で吉川英治文学賞(歴代最年少40歳)および初代JRA賞馬事文化賞、2003年(平成15年)『約束の冬』で芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)、2009年(平成21年)『骸骨ビルの庭』で第12回司馬遼太郎賞、2010年(平成22年)秋紫綬褒章受章。この間、芥川賞選考委員を第114回(1996年)から162回(2020年)まで務める。



手許の「泥の河、胸の香り、夜桜」です。
長編の「泥の河」を昨日、聞いてみました。


朗読  手紙  」です。こんな作品もありました

蛍川 1987」です。映画化作品が見つかりました。


コメント

このブログの人気の投稿

名作をYoutubeで聴く(29) 山本周五郎&松本清張の作品を聴く

名作をYoutubeで聴く(30) 藤沢周平&乃南アサの作品を聴く

名作をYoutubeで聴く(36) 新田次郎作品を聴く