奈良撮り歩き(19)斑鳩の法隆寺東伽藍&法隆寺国宝仏像を巡る。

  今日の奈良撮り歩きは昨日の西伽藍に続き、法隆寺の東伽藍をご案内します。西伽藍の大宝蔵院を出ると、少し疲れが出てきますので、一息、休息されて、撮りためた、写真を見直す時間をとりましょう。上手い具合に休憩室・土産物店があります。筆者はタブレットにいくつかのデータを事前に入れておりましたので、見落としを避けたつもりですが、仏像の写真が撮れないので、不安が残ります。

 今日は東大門を抜け、築地塀に沿って、東伽藍の「夢殿」に向かいます。途中の両側の築地塀に注目ください。土を薄く層状に作る「版築」と呼ばれる工法で作られた、古い築地塀が現存しています。東伽藍は蘇我入鹿によって、焼かれた、聖徳太子の斑鳩宮の跡地に、行信僧都が再建したもので、夢殿を中心に、絵殿、舎利殿、伝法堂など、見所がいくつか、あります。

 先ず、一番は夢殿でしょうか、夢殿は天平時代に作られたようですが、現存の形は鎌倉時代に改造されたようです。建立当初より、屋根の傾斜がきつくなり、軒の出も深くなって、2段の基壇も追加されたそうです。屋根頂部にある、宝珠は装飾が素晴らしく、「興福寺の北円堂」と対比される、立派のものです。前回来た時は大混雑で内部を見ることできませんでした。

 夢殿内部には木造の観音立像他、いくつかの仏像がご覧になれます。礼堂は住居(蔀戸が残っています。)のあとですが、夢殿を礼拝するためのお堂です。この位置からの夢殿がベストポイントです、絵殿と舎利殿もあります下の説明を参照ください。

 次は伝法堂ですが、こちらは東院の講堂に当たる建物で、聖武天皇の夫人である橘夫人の居宅で、古代の住宅建築がのこっています。建物の木組み紅梁が表からご覧になれます。内部には3組の阿弥陀像他、他の寺から、仏様も多数あるそうですが、特別公開?のようです。

 東院伽藍も西と同じ、各建物が廻廊で結ばれており、連子間隔が広く、木漏れ日がはいる、聖域と外界を区別する、結界といわれています。東院の袴腰つき鐘楼です。建立当時は、漆喰塗りでしたが、江戸時代に下側2/3だけ、板張りに改造されたそうです。現存する、最古の袴腰つき鐘楼です。 以上簡単に建物の目的と配置をご説明しましたが、詳細は添付表に記しておきます。

 今日は最後に、法隆寺の仏像群をご説明します。重要文化財も入れると、膨大な数となりますので、先ず、添付表に、国宝指定の仏像の所在建物を一覧表にしています。色々な書籍で詳しく、紹介されていますが、現地では何がなんだか、混乱してしまうようです、やはり、法隆寺の仏像を極めるには、何度か足を運ぶ必要があるようです。お勧めの資料は、表に記しておきますが、手軽に検索できる、「ウキぺデア 法隆寺仏像」とYoutubeの「奈良法隆寺他」をお勧めします。10数回通われた、個人HP*もお勧めで素晴らしいブログです。

HP*https://www.eonet.ne.jp/~kotonara/houryuji.htm (法隆寺全般)

http://www.eonet.ne.jp/~bird-etc/treasure%20yougosyuu.html (木造建築用語集)




「法隆寺東伽藍」へのルートです。筆者は帰路は西伽藍に戻り、
撮りわすれた写真を撮りながら、バス停に戻りました。

東伽藍全景」です。西伽藍から200mほどでしょうか
入場はお手持ちの入場券を見せるだけです。

「東伽藍境内図」です。右上に中宮寺が隣接しています。


①今日の寺社データ


「東院の夢殿」です。今回は殆ど人がいなく、貸切状態でした。
建物詳細と内部の仏像は別途スライドをご覧ください。

「絵殿・舎利殿」です。夢殿に面して建っています。
礼堂は工事中でした。前回の写真をスライドでご覧ください。


「鐘楼」です。日本各地にある袴腰鐘楼の原点です。
廻廊を出るとすぐに有ります。


「伝法堂」です。中宮寺に行く手前にあり、木組の二重虹梁は必見です。
内部仏像は特別公開があるようです。

                           


②法隆寺の国宝仏像とご覧になれる建築物

 法隆寺の西伽藍と東伽藍にある建物の中に、おられる、仏像を整理してみました。殆どの仏像、ご覧に慣なれますが、一部、特別公開(上御堂)、非公開(伝法堂?)、の寺仏もありますので、事前に法隆寺の公式HPにて、確認されることをお勧めします。少なくとも、国宝級の仏像は、写真、説明資料が公開されていますので、事前に調べて置かれた方が、現地での見学に役立つかと思います。現地写真は不可ですので、グーグル検索結果をスライドに示しておきます。



        


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