奈良撮り歩き(14)橿原市の今井町を巡る。

  今日の奈良撮り歩きは寺社を離れて、奈良の町屋を代表する、橿原市の今井町をご案内します。奈良には古くて新しい町として有名な「奈良町」がありますが、こちら今井町は、江戸時代の異空間が現在も残る、町並みです。余り、知られていませんが国指定の重要文化財としての町屋群が一同にご覧になれます。

 このブログでは京都の町並みもご紹介しましたが、点在した、京都の町並みと比べ、町全体が江戸時代にタイムスリップした所です。奈良観光のお勧め一つです。筆者は車で、大阪に帰る途中に立ち寄りましたが、近鉄八木駅からも至便な位置にあります。

 今井町の原点は興福寺の荘園の一つでしたが、一向宗の僧侶、今井兵部によって作られ、寺内町として発展し、都市計画を実施した町で、防衛上の鍵型の道路が残っています。一向宗(称念寺)の門徒であるため、信長とも戦ったが、光秀を通じて降伏したそうです。江戸時代は強力な自治権を持つ、「海の堺、陸の今井町」として豪商を多く生み出しました。

 現在、今井町で見られる、民家760軒は殆ど(8割)は、江戸時代に建てられた家で、うち、8軒が国の重要文化財に指定されています。鎌倉、妻籠とともに、「重要伝統的建造物群保存地区」に指定され、歴史的な町並み保存が現在も進められている町です。

 主な町屋はスライド写真に残しましたので、ご参考にしてください。詳細は資料*1(昨日の柳生街道も参照)詳しいのでご参考にしてください。当時の状況を知る、資料館「今井町交流センター華甍」もお勧めです。今西家の無料公開日(春・秋)と合わせて、春と秋のバラの頃には少し足を延ばして、「おふさ観音」もいかがでしょうか。訪れたのは、夏の暑い頃だったので、「おふさ観音」のバラは見過ごしているようです。

*1)ひとあじちがう歴史探訪「大和を歩く」奈良地理学会編 奈良新聞社

今井町案内図」です。町を濠で囲んで,出入り口も制限するなど、
防衛と火事対策がされていたとのこと。
東西600m南北300mの小さい異空間です。


今日の寺社データ



夏の暑い日の「今井町の街角」です。電柱もない、異空間に入れます。
詳細はスライドをご覧ください。

今井町交流センター華甍(重文)」です。建物も素晴らしいですが、
資料館内覧もお勧めです。


「今西家(重文)」です。最も大きな町屋です。
春と秋に内部公開されるようです。

「豊田家(重文)」です。京町家と同じ風情です。

           


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