続自由時間のクラシック(371)バロック時代のVn協奏曲、ソナタ曲Tartini他を聴く

 今日の続自由時間のクラシックは昨日のヴィヴァルデイに続き、「タルテーニ」、「ルクレール」、「コッレリ」と「ロカッテリ」4人のバロック時代のVn協奏曲とソナタ曲を聴いてみることにします。バロック時代の区別は色々あるようですが、JSバッハ以降ベートヴェンを古典派として、これまで進めて来ましたので、JSバッハ以前をバロック音楽とします。今日の4人の作曲家はいずれもバロック時代の作曲家として、どうしても聴いておきたい人を選んでいます。ヨーロッパの音楽は中世やルネサンス時代のグレゴリオ聖歌などが起点のようで、教会にて、演奏された音楽から始まるようです。詳細は*が詳しいので参照ください。

 曲に入る前に当時のソナタ曲と現代のソナタ曲に違いがあることを事前情報でお示ししておきます。ソナタ曲といっても、例えば、Vn2台、Vc1台、チェンバロも入る楽器編成で現在のVnソナタ(ピアノ伴奏付)曲と少し異なるようです。勿論、楽器も現在のような大きなホールで演奏できない構造だそうです。楽器数を増やして、音量を上げたところもあるようです。今でも、こじんまりとした編成で演奏されます。

 今日の曲では「悪魔のトリル(協奏曲盤もある)」と「ロカッテリ カプリース 」は現在の無伴奏Vn曲、Vnソナタ曲となっており、「ルクレール ヴァイオリンソナタ」と「コッレリ ラ・フォリア Op.5」と「コッレリ トリオ・ソナタ」は小編成複数楽器の演奏スタイルをとり、基軸楽器がVnとなります。最近はピリオッド楽器での演奏があり、現代の楽器と異なる、演奏も普通に行われています、曲が同じでも違いが楽しむことができます。

 前置きが長くなりました。個々の曲を指南書に従い、簡単に説明していきます。先ず、「悪魔のトリル」ですが夢の中で悪魔がVn演奏するのを譜面化した曲といわれています。現代楽器、ピリオッド楽器で盛んに演奏される、技巧を要求される曲です。この曲に対して「ルクレール」は「タルテーニの悪魔」と比較して、「天使のVn」といわれています。多くのVn曲を残していますが、7番と9番のVn協奏曲が特に有名で、今日は9番を聞くことにしました、時間が有れば、7番も是非お試しください。彼の名前は不慮の死(殺害)を遂げたことでも、有名。

 次はコッレリです、コッレリといえば「ラ・フォリア」が殆どの指南書に推される名曲です。正確には作品番号5番の第12曲目をいいますが、低音が何度も繰り返す旋律で18世紀のVn楽派の繁栄を表わす、名曲として、演奏される機会が多いようです。丁度、名器、ストアラデイヴァリウスが作られた時代だそうでVnの存在が重要になったようです。コッレリはクリスマス協奏曲の方も有名ですが、今日はもう1曲トリオソナタ作品番号1番の第9曲目を聞いてみます。こちらも演奏される機会の多い、名曲です。

 最後は「ロカッテリ」を選んでみました。余り登場しませんが、Vn壊しの作曲家といわれます。超絶技巧の持ち主で、パガニニーの登場する、100年も前に存在していたようです。ウキペデアで調べるとおそらく名曲は《ヴァイオリンの技芸Arte del violino 》作品3と、12のヴァイオリン協奏曲あろうと言われています。この中から、作品番号3番のカプリッチョを選んでみました。

今日の曲は筆者は始めて聴く曲ばかりで、どれから聴くべきかなやみましたが、コッレリ トリオ・ソナタ Op1」についてはブログを書きながら聴きとおしましたので、Youtubeでは高い視聴回数を得ている。悪魔のトリル」を「Mutter」で、「コッレリ ラ・フォリア 」を「Rémy Baudet他」で、最後に「ロカッテリ カプリース」を「Emmanuele Baldiniの3曲を選ぶことにしました。「ルクレール ヴァイオリンソナタ」については紙面に提示しませんが「 Simon Standage」で聞いてみることにします。

今日のお勧め曲

日時(date)                  2021/4/7

ジャンル(Genre)                クラシック

音源(sound source)             Youtube

作曲者(composer)                 Tartini他

分類(Classification)            Vn協奏曲、ソナタ曲

曲名(Song Title) タルテーニ ヴァイオリン ソナタ 悪魔のトリル

演奏者(Performer) Tartini Violin Sonata in G minor ''Devil's Trill Sonata''

指揮者(conductors)

楽団(Orchestra)

Youtube検索結果

Giuseppe Tartini: Devil's Trill Sonata - Ray Chen and Amsterdam

      Sinfonietta - Live Concert HD

Devil's Trill Tartini

TARTINI Sonata in G minor ("Devil's Trill")

Giuseppe Tartini Sonata G minor Devil 's Trill Anne Sophie Mutter violin ★★

Devil's Trill Sonata (G Tartini/ed. Kreisler) - Kerson Leong

Nathan Milstein - Tartini - Violin Sonata in G minor, Devil's Trill

ルクレール ヴァイオリンソナタ Op9-3

Henryk Szeryng - Leclair violin sonata in D major, op 9 no. 3 ★★

Jean-Marie Leclair Violin Sonatas Op.9, Simon Standage ★★

David Oistrakh Jean-Marie Leclair Violin Sonata in D major, Op.9, No.3 ★★

Tomoko Mayeda Jean-Marie Leclair Violin Sonata in D major, Op.9, No.3

Daniel Röhn - Leclair Violin Sonata no.3 in D, op.9/3

Jean-Marie Leclair ~ Sonata No. 3 in D major, Op. 9

コッレリ ラ・フォリア Op.5 第12番

Arcangelo Corelli Sonate Op.5 n°12 "La Follia", suivi de partition ★★

Arcangelo Corelli: Sonata op. 5 no. 12 "La Folia" 

     | Quesada, Andreyev, Alibert, Galletier ★★

A. Corelli - Sonate per Violino Op.5 - No.12 'La Folia' in D Minor

Arcangelo Corelli La Folia, Opus 5 #12. The Four Nations Ensemble, 

     Olivier Brault violin

rcangelo Corelli Violin Sonata Op.5 No.12 (part 1)

Arcangelo Corelli - Sonata For Violin And Continuo In D Minor (La Follia) Op.5-12

コッレリ トリオ・ソナタ Op1-9

Arcangelo Corelli 12 Trio Sonatas Op.1 ★★

Arcangelo Corelli Sonate da Chiesa Op.1, London Baroque

Arcangello Corelli - 12 Trio Sonatas Op. 1. Warchal, Kopelman, 

      Alexander, Cattarino

Arcangelo Corelli: 12 Trio Sonatas Op.1

      (B.Warchal, J.Kopelman, JAlexander, A.Cattarino))

12 Trio Sonatas, Op. 1, No. 4 in A Minor

ロカッテリ カプリース Op3

Locatelli Capricci for Solo Violin ★★

Pietro Locatelli - 24 Capriccios for Solo Violin (Emmanuele Baldini) ★★

Mariya Nesterovska: Locatelli - Capriccio No 1 for Violin Solo ★★

Locatelli Capricci for Solo Violin

Locatelli Caprice 23 «Labyrinth» played by 

     Yukari Cousineau Daniel Myssyk Appassionata

推奨図書

レコード芸術編名曲・名盤500レコ芸

クラシック音楽鑑賞辞典 神保著 

名盤鑑定百科協奏曲編 吉井著

古楽CD100ガイド  ★★

ヴァイオリン・チェロの名曲名演奏 渡辺著 ★★

200CDヴァイオリン 同編集委員会

バロック名曲名盤100 皆川著 *★★

クラシック名盤大全協奏曲編・器楽曲編 レコ芸

追加曲

1) タルテーニ ヴァイオリン ソナタ 悪魔のトリル

2) ルクレール ヴァイオリンソナタ Op9-3

3) コッレリ ラ・フォリア Op.5 第12番

4) コッレリ トリオ・ソナタ Op1-9

5) ロカッテリ カプリース Op3

作曲家追加情報1 タルティーニの最も有名な作品は《悪魔のトリルDevil's Trill sonata》であろう。このソロ・ヴァイオリンソナタは、数多くの高度な技術を要求されるダブルストップのトリルが必要とされ、近代の規範をもってしても難易度の高い曲である。ある逸話によれば、タルティーニはアッシジに居た頃「自分のベッドの足元で悪魔がヴァイオリンを弾いている」という夢にインスピレーションを得てこのソナタを書いたと言われてきた。 今日の研究では作風の考察から1740年代後半以降の作との説が有力である。また古代ギリシア・ローマ伝説をもとにしたヴァイオリン・ソナタ《捨てられたディド》もある。

作曲家追加情報2 ジャン=マリー・ルクレールは、バロック音楽の作曲家で、18世紀フランスにおけるヴァイオリン演奏の巨匠である。フランス=ベルギー・ヴァイオリン楽派の創始者と見做されている。ヴァイオリンのための数々のソナタや協奏曲のほか、トリオ・ソナタや、フルートと通奏低音のためのソナタを遺している。

タルテーニ ヴァイオリン ソナタ 悪魔のトリル」です。
ソロ曲を選んでいますが、ムターの協奏曲版も出ています。

コッレリ ラ・フォリア 」です、譜面だけですが、
視聴回数の多いアルバムです。

ロカッテリ カプリース Op3」です。演奏はEmmanuele Baldini
こちらも視聴回数で選びました。


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