日曜日の落語（第57回）竹の水仙、十徳、不精床

　今週の落語は｢竹の水仙｣、｢十徳｣と｢不精床｣の３題を選びました、「竹の水仙」と「不精床」の２題は有名な噺で、演じられる機会が多いねたで、巨匠の名演が残っています。

　昔は、真打ちクラスの演者が予告しないで前の人とかぶら無いように、ねたを選ぶのですが、時間を押してきたり、ちょっとの小話ねたも必要な時があったようです。短い語りの、｢逃げ噺｣のねたを、１題「十徳｣を聞いてみました。談志がどのタイミングで語ったか不明ですが、１５分ほどの面白い、噺を披露しています。
　｢竹の水仙｣は｢左甚五郎｣の逸話を題にした噺で、宿賃をためて居座る客が、代金代わりに竹で作った水仙に花を咲かせて、殿様が高額で買い上げる事となり、客が高名の左甚五郎とわかる。小さんの十八番で、歌丸は左甚五郎で演じています。南禅寺の方丈の欄間も確か左甚五郎でした。
　｢不精床｣は不幸にも、不精で不衛生な床屋に入ってしまった客が、とんでもない目にあう噺で、客と床屋の主人の掛け合いと間合いが面白い噺です。３人の巨匠の噺が微妙に違いがあるのが、面白い。ゆっくり語る円生が良いでしょう。
　｢十徳｣は隠居の着ている着物の珍しい呼称の由来を聞いた男が、仲間に受け売りするが、うまく説明できずに段々、十徳の数が減っていきという、談志が得意とする言葉遊びのお噺。この噺は上方の｢百生」の噺がＹｏｕｔｕｂｅで見つかりました。

今週の落語

日時ニチジ	２０１７・4・２
ジャンル	落語ラクゴ
音源オンゲン	ＣＤ
演者エンジャ	五代目柳家こさん		立川談志		六代目三遊亭園生
分類ブンルイ
演題エンダイ	竹タケの水仙スイセン(左ヒダリ甚五郎ジンゴロウ）		十徳		無精床
出典シュッテン
その他演者名	桂歌丸		三遊亭百生（二代目） 十徳 - YouTube　上方カミガタ		古今亭志ん生
	柳家喬太郎「竹の水仙」 - YouTube				柳家小さん 不精床 - YouTube
					古今亭志ん朝 「無精床」: 落語動画
推薦スイセン本ホン	落語ＣＤ＆ＤＶＤ名盤案内　ＮＡ		落語ＣＤ＆ＤＶＤ名盤案内　ＮＡ		落語ＣＤ＆ＤＶＤ名盤案内３３６
演題エンダイコメント	旅籠ハタゴにとまった大オオ酒サケくらいの客キャク、どうも、宿賃ヤドチンを持モっている様ヨウでもない。客キャクは借金シャッキンのあてに竹タケで水仙スイセンを作ツクり、水遣ミズヤりを命メイじる。翌朝ヨクアサ、見事ミゴトな花ハナがさき、とおりかかった大名ダイミョウが左ヒダリ甚五郎ジンゴロウの作サクと知シり高値タカネで買カい取トり、借金シャッキンを払ハラったという、愉快ユカイな噺ハナシ		「逃ニげ噺ハナシ」という、ジャンルが落語ラクゴあり、短ミジカい時間ジカンに演エンじる時トキが必要ヒツヨウがある場合バアイに演エンじられる噺ハナシで、久ヒサしぶりに談ダン志シの噺ハナシを聴キいた。着物キモノの見ミえ方カタが表オモテと裏ウラの見ミ方カタことなり、「・・ごとく」と表オモテ裏ウラで見ミえることからあわせて、十ジュウ徳トクという、受ウけ売ウり噺ハナシを仲間ナカマに説明セツメイがうまく伝ツタわらないで段々ダンダン十ジュウ徳トクの数カズが減ヘっていく・・		最近サイキンは不精ブショウになってきた、しかし、こんな床屋トコヤには、厄介ヤッカイになりたくない、とんでもない、床屋トコヤに入ハイった客キャクが受ウける試練シレン、ぼうふらのわいた、水桶ミズオケ、かみそりをまともに使ツカえない、小僧コゾウ、さてどうなるか・・・３人ニンの巨匠キョショウの演エンじているが、違チガいが微妙ビミョウで面白オモシロい