名作をYoutubeで聴く(75) 海外小説作品からトーマスマンを聴く

 今日の名作をYoutubeで聴くはドイツ州出身でアメリカに亡命して、映画「ベニスに死す」でも知られる数多くの作品を残した「トーマスマン」の作品をいくつか聴いてみることにします。「トーマスマン」は日本の作家にも影響を与えた人でも知られていますが、筆者は初めて、この作家の作品を聴くことになります。手元にはCD文庫として、1点の3作品があるだけですが、文庫本、青空文庫には数多く、出ていますので、朗読以外にに書籍でも愉しめそうです。作品は膨大な量で、詳細はウキペデアを参照ください。

 Youtubeで検索できた、朗読作品は意外に少なく、長編の「ベニスに死す」は全編聴けそうですが、手許の短編は投稿されていませんので、お近くの図書館や書店で、検索してください。

 いつものように、ウキペデア他で人となりをピックアップしますと、「リューベックの富裕な商家に生まれる。当初は実科を学んだが処女小説『転落』が認められて文筆を志し、1901年に自身の一族の歴史をモデルとした長編『ブッデンブローク家の人々』で名声を得る。その後市民生活と芸術との相克をテーマにした『トーニオ・クレーガー』『ヴェニスに死す』などの芸術家小説や教養小説の傑作『魔の山』を発表し、1929年にノーベル文学賞を受賞した。」と有ります。

 又、「1933年にナチスが政権を握ると亡命し、スイスやアメリカ合衆国で生活しながら、聖書の一節を膨大な長編小説に仕立てた『ヨセフとその兄弟』、ゲーテに範を求めた『ワイマルのロッテ』『ファウストゥス博士』などを発表。終戦後もドイツに戻ることなく国外で過ごしたが、『ドイツとドイツ人』などの一連のエッセイや講演でドイツの文化に対する自問を続けた。」ともあります。

 日本の作家に与えた影響については、「マンから影響を受けている作家には三島由紀夫、吉行淳之介、北杜夫、大江健三郎、辻邦生らがいる。三島は『国文学 昭和45年5月臨時増刊号』で、三好行雄との対談においてマンからの影響を語っており、マンによって初めて西欧的な二元論にぶつかったと述べた。またドナルド・キーンによれば、三島は自身の代表作『金閣寺』の文体を「鴎外 プラス トーマス・マン」だと述べており、キーンは『暁の寺』にも『魔の山』からの文体的影響を指摘している(『悼友紀行』、中央公論社)。北は学生時代からマンの作品に親しんでおり、北杜夫というペンネーム自体が『トーニオ・クレーガー』から由来したものである。彼のデビュー作『幽霊』は『トーニオ・クレーガー』から、代表作『楡家の人々』は『ブッデンブローク家の人々』から、それぞれ強い影響を受けている」とあります。

今日は手許の「幻滅」はブログを書きながら聴き終えましたので、ベニスに死す」を聞くには時間が要しますので省いて、短い作品から「神の剣」、「ルイスヒェン」と「墓地へゆく道」の3点を聴くことにします。

トーマス・マンの作品をYoutubeで聴く

公開日                       2022・3・12

作家名                       トーマスマン

読み                            タ行

音源                          Youtube

出生地:                       ドイツ リューベック

死亡:                        1955年8月

分類                           海外小説 

デビュー作 「転落」(1894年)

代表作

『ブッデンブローク家の人々』(1901年)1929年にノーベル文学賞

『トーニオ・クレーガー』(1903年)

『ヴェニスに死す』(1912年)

『魔の山』(1924年)

作品抜粋

※1980年代後半以降の刊行文庫本のみ記す。

・詐欺師フェーリクス・クルルの告白 (岸美光訳) 光文社古典新訳文庫(上下)(2011)

・だまされた女、すげかえられた首 (岸美光訳) 光文社古典新訳文庫 (2009)

・ヴェネツィアに死す (岸美光訳) 光文社古典新訳文庫(2007) 

・トニオ・クレーガー (浅井晶子訳) 光文社古典新訳文庫(2018) 

・ベニスに死す (圓子修平訳) 集英社文庫(2011) I

・トーニオ・クレーガー / マーリオと魔術師 (平野卿子訳) 河出文庫(2011)

・トニオ・クレーゲル / ヴェニスに死す (高橋義孝訳) 新潮文庫(改版2012) 

・魔の山 (高橋義孝訳) 新潮文庫(上下)(改版2005) 

・トニオ・クレエゲル (実吉捷郎訳) 岩波文庫(改版2003) 

・ヴェニスに死す (実吉捷郎訳) 岩波文庫(改版2000) 

・ゲーテを語る 講演集 (山崎章甫訳) 岩波文庫(1993)

・ゲーテとトルストイ (山崎章甫・高橋重臣訳) 岩波文庫(1992) 

・リヒァルト・ヴァーグナーの苦悩と偉大 / リヒァルト・ヴァーグナーと

     『ニーベルングの指環』、講演集(青木順三訳) 岩波文庫(1991) 

・ドイツとドイツ人 他五篇、講演集(青木順三訳)岩波文庫(1990) I

・魔の山 (関泰祐・望月市恵訳)岩波文庫(上下)(改版1988) I

・トオマス・マン短篇集 (実吉捷郎訳)岩波文庫 

・ワイマルのロッテ (望月市恵訳)岩波文庫(上下)

・ブッデンブローク家の人びと (望月市恵訳)岩波文庫(上中下)

・ファウスト博士 (関泰祐訳)岩波文庫(上中下)

・五つの証言 (渡辺一夫訳著) 中公文庫(2017)。元版は1946年刊行

青空文庫の投稿 下記作品が投稿されており、読むことが可能です。

・  ある幸福     →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  衣裳戸棚   →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  餓えた人々     →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  ヴェニスに死す     →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  神の剣     →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  幻滅    →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  幸福への意志     →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  小フリイデマン氏     →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  神童    →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  鉄道事故    →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  道化者     →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  トニオ・クレエゲル   →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  トビアス・ミンデルニッケル     →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  トリスタン      →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  なぐり合い     →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  悩みのひととき     →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  墓地へゆく道     →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  予言者の家で   →実吉 捷郎(翻訳者)    ・  ルイスヒェン 


ウキペデア他より パウル・トーマス・マンは、ドイツ出身の小説家。 リューベックの富裕な商家に生まれる。当初は実科を学んだが処女小説『転落』が認められて文筆を志し、1901年に自身の一族の歴史をモデルとした長編『ブッデンブローク家の人々』で名声を得る。その後市民生活と芸術との相克をテーマにした『トーニオ・クレーガー』『ヴェニスに死す』などの芸術家小説や教養小説の傑作『魔の山』を発表し、1929年にノーベル文学賞を受賞した。

手許(3) 衣装戸棚、幻滅 、赤毛

Youtube検索朗読作品

トーマス・マン「神の剣」★★

・トーマス・マン「ルイスヒェン」 ★★

・トーマス・マン「ベニスに死す」#1ー16

・朗読】 トオマス・マン 『トニオ・クレエゲル』 実吉捷郎訳

・朗読BGM トーマス・マン『墓地へゆく道』海外文学短編小説 ★★

・幸福への意志 トオマス・マン 実吉捷郎訳 青空文庫朗読 アクセント無し

・神童 トオマス・マン 実吉捷郎訳 青空文庫朗読【ゆっくり音声】 アクセント無し

・なぐり合い トオマス・マン 実吉捷郎訳 青空文庫朗読 アクセント無し


「トーマスマンの手許CD文庫」です。
この作家の作品は初めて聴きます。

「トーマス・マン「神の剣」」です。少し長いですがいかがでしょうか
「ベニスに死す」は16分割で投稿されていました。

「トーマス・マン「ルイスヒェン」」です。こちらもお勧めです。
「ブッデンブローク家の人びと 」はみつかりませんでした。

「墓地へゆく道」です。他にAI朗読もいくつかあります。


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