京都撮り歩き〔107〕洛中の東本願寺と渉成苑を巡る

 今日の京都撮り歩きは洛中の東本願寺と渉成苑をご案内します。東西2箇所、あります本願寺のうち、東本願寺をご案内します。東本願寺は京都では「お東さん」と呼ばれ、家康から寄進された土地に建立された、市中に広大な寺有地をもつ門徒寺院です。一つの宗派である、浄土真宗が分かれた理由は、時の権力者秀吉と家康に翻弄されたとあります。*今日の目的は東本願寺の巨大な木造伽藍を一通りみて、歴代法王の隠居所である、名勝の渉成苑を見学することにします。訪れた時は、阿弥陀堂は工事中で拝観できませんでした。

京都には多くの仏教寺院があり、宗派も多数あります。昨日は臨済宗のお寺に行きました、前の週は下賀茂神社へと、京都のお寺も神社も、建造物・庭・文化財も様々ですが、幾つかの制約があるものも、多くは一般的に広く開放されています。宗教的儀式は見ることはできませんが、海外のお客様も、宗教にかかわらず、大勢こられるのには、宗教と異なる要素があるからでしょう。

今日の東本願寺の巨大な世界最大の木造伽藍の御影堂をみると、幾度かの火災にあっても復元できる民力(門徒衆)と宗教の底力を感じずにいられない。軽々にコメントできない宗教上の世界です。この御影堂の装飾は木彫り、金属装飾は次の世代のための、工芸品の伝承作品のようです。是非、じっくりご覧ください。調度、この時期(11月21日ー28日)は報恩講と呼ばれる、真宗門徒にとって一年の中でもっとも大切な仏事の最中だそうです。

京都駅から、程近い、市中の真中に巨大な建築物と隠居所が存在することが、不思議な世界と思えます。渉成苑は東本願寺の飛地境内地で、枳殻の花が植えられていた土地で、家光より宣如が与えられ、作庭家の石川丈山作品の一つのようです。国の名勝に指定され、ビルに囲まれた中に、異空間が存在します。

冬の池には水鳥が訪れ、夏の樹林では昆虫が羽化するなど、様々な自然の営みが見られます。付近には渉成園の他に大きな樹林が少ないため、「完結した1つの生態園のようにも感じることがある」と現代の造園家がコメントしており、自然がのこっている、貴重な場所だそうです。

  *東本願寺の成り立ちは次の資料が詳しい

    「京都格別な寺」宮本著

「東本願寺と渉成園」です。写真下がJR京都駅です。
どちらも、広大な敷地を有しています。

「東本願寺境内」です。阿弥陀堂は工事中で拝見できませんでした。
左側の宗務部分は立ち入り不可?


今日の寺社データ

①東本願寺



「御影堂門」です。京都三大門の一つ
他の門 阿弥陀門、菊門はスライドをご覧ください。



「御影堂」です。世界最大の木造建築です。阿弥陀堂は工事中でした。

「内部の建築意匠」は驚くほど緻密です。
次の世代への文化の伝承が読めます。


②渉成園
  東本願寺から徒歩で150mぐらいでこの自然豊かな空間をお愉しみください。



「渉成園入り口」です。市中にある広大な隠居所です。
境内案内はスライドをご覧ください。

「臨池亭付近」です。紅葉の時期はお勧めです。
詳細は別途、スライドをご覧ください。

「丹楓渓付近」です。遠くに京都タワーがみえます。










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