日曜日の古典落語(第101回)水神&一つ穴

 今週の古典落語は「水神」と「一つ穴」の2席を選んでみました。珍しい2席で、いずれも、六代目円生が演じるだけの、噺しでした。「水神」は古典落語の分類に入れるべきでないのでしょうか、脚本家の「菊田一夫」が円生のための新作落語だそうです。円生門下の若い人の語りが聴きたいのですが、どうも、なさそうです。
 動物が、人に化けて、亭主を世話する、女房や手代になり世話噺しがいくつか有りますが、この噺は子供を世話をする噺で、牝烏がかみさんに化けています。姿をみられて、去ることになります。亭主はどうするでしょうか?
 「一つ穴」は禁演落語に分類される噺ですが、やきもちやきの奥方、お妾さんを囲う旦那、奥方のスパイする手代の権助の織り成す噺です。なぜ、禁演扱いを受けたか、不明ですが、「犬」とスパイという言葉が入っているからでしょうか。それとも、戦時中に「お妾さんを囲う」事が、問題だったのでしょうか。
円生の2席とも、手許にアルバムがありましたが、Youtubeでも聴けます。最後のオチまで,じっくり、愉しめます。是非、お試しください。

今週の落語
日時 2018・8・12
ジャンル 落語
音源
演題 水神 一つ穴
演者 三遊亭園生 六代目 三遊亭園生 六代目
分類
出典
その他演者名
推薦本 落語ラクゴ読本ドクホンNA キンエン落語ラクゴ 40
落語CD&DVD名盤案内NA 落語ラクゴヒャクセン ハルヘン 299
落語CD&DVD名盤案内NA
演題コメント この噺は菊田一夫が円生のために書き下ろした新作落語。 水神は隅田川神社。「私は水神様にお仕えする雌カラスです。お使いの途中に遊んで水神様に叱られました。本来なら野カラスに堕ちるところだが、人間界で5年の修行をしなさいと。水神様境内で私によく豆を下さった感謝から杢蔵さんのおかみさんになったんです。カラスの姿を見られ、修行の5年も終わります 旦那が外に女を囲っていました。カミサンはねちねち責めます。旦那はシラを切り仲裁に入ったのが権助でした。しかし、夫婦げんかに油を注いだだけでした。「おまえは裏切り者の犬畜生だ」、ののしられた権助は・・・。「それで分かった、おまえさんは犬畜生だと言い、奥さんは一つ穴のムジナだと言っただ」とサゲます。亭主テイシュハチ、かみさんはがあった時代ジダイハナシ


 

2席共、手許にあり、愉しめました。


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